文字サイズ
自治体の皆さまへ

特集 地域を守る、消防団

1/13

東京都江戸川区 クリエイティブ・コモンズ

消防団は、地域の安全・安心のため消防署員と共に災害現場に駆け付ける消防機関です。区内では約900人の団員が、普段は仕事や学業、家事などをしながら活動しています。
今回は、区内の消防団で活動されるお二人を紹介します。

◆インタビュー 原田雅美(はらだまさみ)さん
所属:江戸川消防団
入団:令和2年4月
階級:班長
(注)原田さんの原の字は、正しくは点なしです。

―消防団に入団したきっかけを教えてください。
きっかけは自分が消防の方に助けていただいたことでした。令和元年の夏に大きな台風が来て、家にある小屋が飛ばされそうになったのを自力で抑えきれなくなったので、消防に助けを求めたんです。駆け付けてくださった消防の方が、小屋を素早くしっかり固定する様子を見て感激しました。消火活動以外にもさまざまな役割があると知り、消防の仕事に親近感を覚えた出来事でした。このエピソードをその頃所属していたPTA活動の集まりで話したところ、その中に消防団の方がいて。その方が背中を押してくださったのもあって、消防団に入団することを決めました。

―私生活との両立はできていますか?
消防団の活動は緊急出動以外にもいろいろありますが、事前に予定を教えていただけるので無理なく私生活と両立できています。1日のスケジュールを自分で組み立てて行動することが好きなので、自分のペースで活動できるのはうれしいですね。よく周りから「大変そうだね」と言われるのですが、「大変ではないよ」と伝えています。自分のできる範囲の中で地域活動に参加できるので、とても充実しています。

―消防団の活動をする中で心掛けていることはありますか?
消防団に所属している女性はまだまだ少ないと思うので、だからこそ女性からの視点を大事にして活動しようと心掛けています。それと、子どもや地域の方々の目線に立って考えることも大切にしたいと思っています。

―消防団に入団して「良かった」と感じることはありますか?
防災の知識が身に付いたことで、緊急事態に対する心構えが変わりました。コロナ禍で思うように活動できなかったこともあってまだ経験は浅いですが、自信が付いたと感じています。
そして地元での活動なので、もともと知り合いだった方以外にも、地域の方々と顔見知りになるんです。どのような方なのか知っているからこそ助けになれることもあるので、入団して良かったなと思います。

◆インタビュー彦田好之(ひこたよしゆき)さん
所属:葛西消防団
入団:平成19年11月
階級:副団長

―消防団に入団したきっかけを教えてください。
もともと地域に密着した仕事をしていて消防団が身近な存在だったことと、周りからの勧めがあったこともあり入団しました。父親も消防団に所属していたので、幼い頃から消防団にはなじみがありましたね。自分が訓練や防災活動をしていくことで、誰かの助けになれることがあれば、そんなうれしいことはないなと思い、活動を続けています。

―消防団ではどのような活動をしていますか?
現在は災害発生時の出動の他に、「地域の防災リーダー」として防災の知識を地域の方々に伝え広めていく活動をしています。例えば防災活動として防災イベントで地域の方々と交流することや、AED(自動体外式除細動器)や応急手当てなどの普及啓発活動を積極的に行っています。

―私生活と消防団の活動の両立は大変ではないですか?
地域の災害発生時に出動するので、「普段必ずその地域にいないと活動できないのでは」と思われがちですが、そんなことはないんです。消防団の活動は、私生活に負担が掛からないように、以前より配慮されるようになってきていると思います。

―消防団に入団して「良かった」と感じることはありますか?
自分が住んでいる地域などのコミュニティとつながって、新しい仲間と出会えるのは大きな魅力だと感じています。SNSなどで世界中の人と簡単につながることができる現代ですが、いざというときに助け合える仲間が身近にいるのは貴重だと思います。

もう一つは、身近に潜む危険を意識できるようになったことですね。防災対策は普段からした方が良いと頭では理解していても、行動に移すことはなかなか難しかったりしますよね。消防団に所属して普段から防災の意識を持つことで、いざというときに家族や仲間を守ることができる。消防団に興味があったり、入団を迷っていたりする方は、ぜひ入団していただきたいです。

■消防団とは…
会社員や学生など、普段は別の本業がある地域住民により組織される消防機関で、消防署とは別の組織です。構成員である消防団員の身分は特別職の非常勤公務員で、災害発生時には現場に駆け付け、消防署員と協力して活動を行います。

■入団資格は…
18歳以上の健康な方であれば、お住まいの地域や勤務している事業所・通学先の学校を管轄している消防団に入団できます。お近くの消防団本部(下記)へお問い合わせください。

■入団すると…
年間の活動に対する報酬や、訓練や災害時などに出場した場合の手当(1回当たり4000円)が支給されます。その他にけがをした場合の補償、退職報償金などもあります。
また、消防団活動に必要な知識、技術などを習得するための講習会や、研修会に参加する機会があります。

問い合わせ先:
江戸川消防団本部(江戸川消防署内)【電話】03-3656-0119
葛西消防団本部(葛西消防署内)【電話】03-3689-0119
小岩消防団本部(小岩消防署内)【電話】03-3677-0119

■消火器の場所を確認しましょう!
火災を初期段階で消火し大規模な延焼火災を防ぐため、区内には2万本以上(注)の消火器が設置されています。災害時に備え普段から消火器の位置を把握しておくことが大切です。
設置場所などについて詳しくは区ホームページをご覧ください。
(注)地域や民間事業所などの設置分を含む。

問い合わせ:防犯防災係
【電話】03-5662-2129

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU