
◇誰もが気軽に楽しめる文化・スポーツ活動の振興
体の健康づくりに加えて、生き生きと健康的な生活を送るためには、生きがいにつながる「文化・スポーツの振興」も大切です。
その一つとして、長年、区民の皆さまの文化活動を支え、一流の公演事業を提供してきた総合文化センターですが、開館から40年以上経過し、老朽化が進んでおります。そこで、安全対策と長寿命化に対応し、施設機能を向上させる大規模改修工事を行います。
また、今年の4月にオープンする「文化スポーツプラザ」を振興の拠点として、誰もが気軽に文化・スポーツに親しめる環境を整えてまいります。
これまで紹介いたしました事業をはじめとして、令和7年度の当初予算は、一般会計で3346億円、特別会計と合わせた総額4637億円となっております。
歳入では、東京都と特別区で分け合う財政調整交付金が、1113億円と過去最高の予算額となっております。
一方で、足元の物価高騰や先行きが見通せない国際状況の影響に加え、景気動向に左右されやすい財政構造などを考慮いたしますと、本区の財政状況は決して楽観視できるものではありません。
これまで築いてきた健全財政を堅持しつつも、変化の激しい時代に対応すべく、メリハリをつけながら、積極的な区政運営を行ってまいります。
◇江戸川区歌にある「人の和」を受け継いでいく
最後になりますが、今年は昭和が始まってから、ちょうど100年の年にあたります。また、今年は戦後80年でもありますし、本区で申しますと平成7年に平和都市宣言をしてから30年になります。
加えて、私たちのふるさとの歌であります江戸川区歌は、昭和40年の制定ですので、今年で60年になります。
皆さまもご存じの、区歌三番の歌詞には「平和な都市よわがさとよああ江戸川は人の和の花もあかるく咲くところ」という一節があります。『江戸川区政50年史』をひもとくと、この部分は「みんなのふるさとにふさわしい、花のように明るく平和なまちになっている」と解説されており、本区が誇る地域コミュニティについて表現されています。
歌詞の一部を聴くだけで、頭の中にメロディーが流れてくる方も多いと思います。それくらい、私たちの体に浸透している区歌ですが、脈々と受け継がれてきた「人と人とのつながり」、すなわち人情味あふれる地域コミュニティは、60年前の区歌制定時や、それよりもずっと前から、大切にされてきたのだと思います。
長年にわたり、多くの皆さまの手によって育まれてきた「人の和」をしっかりと受け継ぎ、そして変化の激しいこれからの時代においても、「ふるさと江戸川」の良いところを伸ばしながら将来につないでいくため、これからもより一層力を注いでいきたいと考えています。
さて、本定例会には、昨年末から多くの皆さまにご迷惑とご心配をおかけしている、分割発注に係る不適切契約事案の、第三者検証委員会の設置についての条例改正、および私をはじめとした特別職の給料減額条例を上程しております。
しっかりと検証を行い、引き続き区政の信頼回復に向け、全力で取り組んでまいります。
また、先ほど申し上げた案件をはじめ、令和7年度の一般会計、特別会計予算案など、合計で47件の議案をお諮りしているとともに、専決処分など2件の報告事項がございます。それぞれご審議の上、ご決定いただきたいと存じます。
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