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自治体の皆さまへ

障がいのある人の移動を助けるガイドヘルパー。(1)

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東京都渋谷区

―心を通わせながら、利用者の外出を支援する。―

■しぶや区ニュース×渋谷のラジオ 渋谷のラジオで出張インタビュー
知的障がいがある人たちの外出を助ける移動支援従業者(ガイドヘルパー)の皆さんに、仕事の内容や気を付けていること、やりがいなどについて伺いました。

・ガイドヘルパー 川瀬博詞(かわせひろし)さん
「いつも送迎していた男の子が私のもとに走り寄ってきた時は、うれしくなりました。」
・ガイドヘルパー 関潤子(せきじゅんこ)さん
「一人でもガイドヘルパーが増えてくれるとうれしいです。」
・ガイドヘルパー 村田久美子(むらたくみこ)さん
「ガイドヘルパーの仕事に興味がありましたら、気軽にお問い合わせしてくださいね。」
・NPO法人渋谷なかよしぐるーぷ 移動支援事業所「ぷらっと・なかよし」管理者 近藤真史(こんどうまさし)さん
「ガイドヘルパーが増えて、障がいのある人も生活しやすい街を実現したいです。」

[移動支援従業者(ガイドヘルパー)]
移動支援従業者(ガイドヘルパー)は、知的障がいがあり一人で外出することが困難な人のために、外出時(社会生活に欠かせない外出、散歩やレジャー施設を楽しむ余暇活動など)の移動支援に従事します。そのほか、通学や就労継続支援B型事業所※1への通所も支援します。従事するには、移動支援従業者養成研修を受講した後、移動支援事業所への登録が必要となります。

※1 一般企業に雇用されることが困難である障がい者に対して、生産活動などを通じて、就労に必要な知識および能力の向上のための訓練を行う事業所。

◆障がいのある人たちが安全に移動できるように
◇皆さんの自己紹介をお願いします。
川瀬:移動支援従業者(以下、ガイドヘルパー)の資格を取得してから6年になります。これまでしていた仕事が一段落して時間に余裕ができた時、町会から民生委員・児童委員に推薦され、その中の障がい福祉部会に立候補しました。そこでガイドヘルパーの養成研修があることを知り、資格を取得しました。

関:ガイドヘルパーの仕事を始めて今年で3年目になります。地域活動やボランティア活動をする中でガイドヘルパーの養成研修を知り、「私にもできる仕事かもしれない」と考え、養成研修を受講し、資格を取得しました。

村田:私も関さんと同じく、ガイドヘルパーの仕事は3年目です。精神科の通所リハビリテーションに10年ほど勤めていた中で、発達障がいのある人たちとも深く関わりたいと思うようになり、町会掲示板で知ったガイドヘルパーの養成研修を受けました。

近藤:普段は、NPO法人渋谷なかよしぐるーぷの移動支援事業所「ぷらっと・なかよし※2」の管理者として、請求や連絡調整などの運営業務をしていて、日々ガイドヘルパーとしても携わっています。また、渋谷区移動支援従業者養成研修の講師も務めています。

※2 障がい者の生活をサポートするNPO法人なかよしぐるーぷ内の事業で、移動支援のほか居宅介護なども担っている。

◇ガイドヘルパーの役割について教えてください。
近藤:主に知的障がいのある人で、一人で出かけることが難しい人の外出を支援する仕事です。たとえば、電車の切符を買う時や外食をする時など、利用者と必要な支援を相談しながら、皆さんが安全に楽しく過ごせるように手助けをします。通学や就労継続支援B型事業所(以下、作業所)への通所のほか、買い物、役所への手続きのための移動、それから余暇活動として週末に映画館や博物館、カラオケやボウリングなどさまざまな場所に外出するサポートも担います。

◆移動時は常に細心の注意を払う
◇普段の活動内容について教えてください。
川瀬:私は現在、週に一度、作業所に通う利用者の送迎をしています。午後3時に作業所へ迎えに行き、バスに乗って自宅まで送り届けます。バスの中は狭い空間のため、周りの乗客に迷惑がかからないように気を付けたり、利用者が不安にならないように配慮したりしていますね。

関:私も週に一度、小学生の学校までの送迎と、作業所に通う利用者の送迎を行なっています。また、週末の余暇活動においても、お休みの日にご本人の希望に沿って一緒に出かけ、利用者が安全に楽しく過ごせるように支援しています。

◇ガイドヘルパーとして仕事をする中で、やりがいを感じたことやうれしかったことを教えてください。
川瀬:最初のうちは意思疎通が難しい場合もあるのですが、ご家族から「本人はとても喜んでいますよ」「楽しそうにしています」と教えていただいた時はうれしかったですね。会う回数が増えてくると利用者も徐々に心を開いてくれるようになり、「この仕事をやっていて良かったな」と感じます。以前、移動支援を担当していた小学生の男の子が、送迎時に私のもとに走り寄ってきた時は、信頼してくれていることが感じられてうれしくなりました。

村田:母の日と父の日には、利用者と一緒に絵を描いたり、メッセージを書いたりして、親御さんにお渡しするんです。お母さまもお父さまもご本人も、うれしそうな表情をしていて、温かい気持ちになりましたね。

◇ガイドヘルパーの仕事で、気を付けていることはありますか?
関:バスや電車に乗る時、駅のホームや道路沿いなどの危険な場所で、利用者が安全に移動することができるように気を付けています。また、買い物をする時には、お金の管理にも気を配っていますね。

村田:たとえば公共施設を利用する時、いつも自分の靴を置いている靴箱にほかの人の靴が置いてあると、利用者が気になって大きな声を出してしまうことがあるんです。そのような場合は、何が気になっているのか、周囲の人たちにも理解していただけるように「この靴箱が気になるんだね。でも、ここはみんなが使う場所だから、ほかの人の靴を移動することはできないんだよ」と、周りにいる人たちにも聞こえるような声量で、説明しながら話すように心掛けています。

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