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令和6年第4回区議会定例会 区長発言(抄)

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東京都渋谷区

11月22日(金)の区議会定例会における長谷部区長の発言の一部を掲載します。

◆1 客引き行為などへの対策
10月より、渋谷駅周辺における夜間の路上飲酒を通年で禁止しました。これにより「渋谷は路上飲酒できない街」という認識が広がり、週末のみならず今年のハロウィーンにおいても路上飲酒に起因する問題は減少しました。
一方で、本区が「成熟した国際都市」を目指す上で対処しなければならない課題として、繁華街での客引きやスカウトなどの迷惑行為があります。
本区では、平成26年に「渋谷区公共の場所における客引き行為等の防止に関する条例」を制定し、警察官OBの客引き行為等防止指導員や委託警備会社による指導などを行なってきました。しかし、巧妙・複雑化した客引きなどの違反行為は後を絶たず、さらなる対応を求める区民の声も寄せられています。
そこで、指導に従わない違反者から過料を徴収するなど、対策の強化を図るため、本条例の改正案を上程しています。
区民の生活環境を守るとともに、来街者にも気持ち良く訪れていただけるよう、一層のまちの安全安心の向上に取り組んでいきます。

◆2 建築物の再生可能エネルギー利用設備
11月に、「建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律」に基づき、建築物への再生可能エネルギー利用設備の設置を促進するため、「渋谷区建築物への再生可能エネルギー利用設備の設置の促進に関する計画」を策定しました。
これにより、本区全域を再生可能エネルギー利用設備の促進区域に設定し、太陽光パネルなどの再生可能エネルギー利用設備の設置を促進させ、脱炭素化に貢献していきます。
なお、促進区域内において建築物を建築する際、建築主に対して設置可能な再生可能エネルギー利用設備の説明義務を建築士に課す条例を本定例会へ上程しています。

◆3 玉川上水旧水路緑道の再整備
これまで、区民の皆さまにご意見を伺いながら設計を進め、本年第2回定例会で議決をいただいた工事契約に基づき、本年8月より、笹塚緑道から工事に着手いたしました。
この工事では、既存樹木の根に配慮するため、樹木学の専門家に現場を確認していただきながら、都度、舗装の範囲や施設の位置を見直すなど柔軟に対応しています。
また、再整備の大きな特徴の一つである園路のテラゾ舗装について、透水性や樹木への影響など不安の声をいただくことがありますが、これまでもご説明してきたとおり、雨は舗装の目地から染み通る原理となっています。
同様の原理で石材による舗装で整備されている明治神宮の本殿前の樹木は、健全な状態で大きく育っており、本事業で整備するテラゾ舗装についても樹木への影響はないと専門家からご意見をいただいています。
引き続き、現在ある緑を大切に、樹木学などの専門家にアドバイスをいただきながら、全体のバランスを考えて再整備を進めていきます。

◆4 地域公共交通
バス業界では、いわゆる2024年問題といわれる、時間外労働の上限規制が本年4月より適用され、運転手の業務時間の規制により、路線バスの減便や廃止など、全国的にさまざまな影響が出始めています。
ハチ公バスは、福祉バスとして地域公共交通の一端を担っていますが、このような状況の中、事業を継続していくためには、運行に係る経費の適正化や、最適な運行体制などの検討が急務となっています。
今後、福祉的な配慮を踏まえた料金区分の設定や運行形態のさらなる検討を進めるとともに、より良い地域公共交通を維持していくための新たな交通施策として、利用者の予約に応じて運行する交通方式である、デマンド交通の検討を始めていきます。

◆5 福祉
1点目は、特別養護老人ホームけやきの苑・西原についてです。
平成3年の開設以来、約30年が経過し老朽化が進んでいることから、大規模改修工事の実施に向けて、現在、設計を行なっています。改修工事に合わせて、特別養護老人ホームの居室の一部を多床室から個室に変更するとともに、1階部分を高齢者のデイサービス施設から障がい者福祉施設に転換し、福祉の総合施設として整備する計画です。
2点目は、介護事業所に向けた物価高騰対策補助事業についてです。
東京都は、物価高騰の影響を受ける介護事業者に対して補助事業を実施しています。本区では、都の補助対象とならない介護事業者に対し、安定した介護サービスを提供していくための支援策として、光熱費、食材費および燃料費の補助を区独自で実施していきたいと考えています。
なお、けやきの苑・西原の大規模改修工事に向けた入所制限による指定管理者の減収を補填(ほてん)するための費用および区内の介護事業者を広く支援するための費用について、本定例会に上程した補正予算に計上しています。

◆6 健康
本年9月、平成30年から令和4年における全国の各自治体間での死亡率に関する比較が公表されました。これによると、本区は全国1,887自治体の中では男性29位、女性38位、東京23区の中では、男性1位、女性2位と、非常に良好な状態となっています。
これも、全庁を挙げて取り組んだ「生涯を通じた健康づくりの推進」が結実したものと認識しています。
引き続き、区民がいつまでも生き生きと自分らしく生活できるように、支援していきます。

区長の発言全文は、区ポータルに掲載しています。

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