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自治体の皆さまへ

区民のSOSに耳を傾ける、パトロール隊員たち。(1)

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東京都渋谷区

―ハチパトを見かけたら、何でも気軽に相談してほしい。―

■しぶや区ニュース×渋谷のラジオ 渋谷のラジオで出張インタビュー
渋谷区安全・安心パトロール警備事業のパトロール隊の皆さんに、普段の活動や仕事のやりがい、犯罪に巻き込まれないために注意すべきことについて伺いました。

・パトロール隊員 黒澤保夫(くろさわやすお)さん
「皆さんから声を掛けてもらえると、とても励みになりますね。」
・パトロール隊員 新田耕大(にったこうだい)さん
「ハチパトに描かれているハチ公のイラストが大人気で、区民の皆さんに親しまれています。」
・渋谷区安全対策課防犯対策主査 長島亮助(ながしまりょうすけ)
「いつもパトロール活動にご理解とご協力をいただき、ありがとうございます。」

◆街の人たちが安心して過ごせるように見守り続けるパトロール隊
◇皆さんの自己紹介をお願いします。
黒澤:パトロール隊員として勤務している黒澤保夫です。かつて大病から生還した時に「これからは世の中に役に立つことをしたい」と思うようになり、長年暮らしている渋谷区のパトロール隊の募集を見つけて応募しました。

新田:同じくパトロール隊員の新田耕大です。ハチパト(青色防犯灯付きパトロール車)に乗って区内を巡回しています。前職もパトロールの仕事をしていたので、これまでの経験を生かせるのではないかと思い、応募しました。

長島:渋谷区安全対策課防犯対策主査の長島亮助です。パトロール隊の責任者と密に連絡を取りながら、地域の皆さんが安全・安心に生活できるよう防犯対策に取り組んでいます。

◇パトロール隊の普段の活動について教えてください。
新田:24時間365日、区内をパトロールするのが主な活動です。ハチパトは区内に3つある警察署管轄区域につき1台ずつ、計3台が常時巡回しています。隊員は午前7時から午後3時、午後3時から午後11時、午後11時から翌日午前7時と、巡回する時間を3回に分けた交代制で、2人1組でパトロールします。日中の時間帯は小中学生の登下校を見守ったり、ハチパトに乗って特殊詐欺の被害防止や、落書き防止などの注意を呼び掛けたりします。地域の人たちや街中の様子をしっかりと把握するために、ハチパトの窓は開けっぱなしにしています。

黒澤:午後3時から午後11時の時間帯は、まず小中学生の下校時間に合わせて通学路を見守ります。夕方から深夜にかけては、主に路上飲酒や禁止区域内での喫煙、ごみの放置、客引きに対する注意喚起をしながら巡回します。また、ハチパトが入れないような繁華街の狭い路地では、徒歩部隊がパトロールしています。パトロール隊は区の機能の一部ですが、警察署などと連携して犯罪や事件の情報を共有しています。

◆親しみやすいハチ公のイラストが区民との距離を縮める
◇パトロール活動は令和5年7月から開始されたとのことですが、導入後はどのような変化がありましたか?
長島:以前から渋谷区では路上飲酒や騒音、ごみの放置、繁華街での客引きなどの迷惑行為が問題視されていたのですが、区がそれらに対して直接指導するには限界がありました。犯罪であれば警察に通報できるのですが、迷惑行為に対しては効果的な対応策がなかったんです。パトロール隊を導入し、24時間365日区内を巡回することで、問題が起こった時には直接対処できるようになりました。ここが一番の大きな変化だと思います。ちなみに、現在導入されている5台のハチパトは電気自動車なので、災害時の外部用電源としても利用できるようになっています。

◇パトロール隊について、区民の皆さんからはどのような声がありますか?
新田:ハチパトに描かれているハチ公のイラストが大人気で、区民の皆さんに親しまれています。ハチ公を見て子どもたちが寄ってきたり、手を振ってくれたりするんですよ。その際に、親御さんからも応援の声をいただくことがあり、とてもうれしいですね。このイラストのおかげで、私たちも見守りがしやすくなりました。

長島:ハチパトのハチ公は、このパトロール隊のためにデザインしてもらったオリジナルのイラストなんですよ。

黒澤:パトロール隊が導入された当初は、区民の皆さんから「警察官が来た」と言われていたのですが、今では「パトロール隊が来た」と言ってもらえるようになり、徐々に私たちの存在が周知されてきたと感じています。皆さんから「ご苦労さまです」と声を掛けていただいたり、子どもたちから手を振ってもらったりすると、とても励みになりますね。

◇ハチパトでのパトロールにおいて、課題に感じていることはありますか?
新田:警察から共有された詐欺防止や路上飲酒禁止などの注意をスピーカーで呼び掛けているのですが、住民から騒音であるというお声をいただくことがあります。できるだけご迷惑にならず、かつ効果的に呼び掛けるために広報のタイミングや回数を工夫しなければならないのが、現在の課題です。

長島:被害に遭われる可能性がある人に広く周知しなければいけない、という思いで呼び掛けているので、ご理解いただけますとうれしいです。

◇パトロール時にやりがいを感じたエピソードがあれば教えてください。
黒澤:パトロール中に特殊詐欺への注意を呼び掛けていた時、ご高齢の女性から声を掛けられたことがありました。「区役所から電話が来て、還付金の手続きをするためにお金を振り込むように言われた」とのお話を伺い、すぐに還付金詐欺だと判断し、警察に連絡して対応いただきました。あの時、声を掛けていただかなければ、被害者が出るところでした。少しでも気になることや不審に思うことがありましたら、お気軽にパトロール隊員にお声掛けください。

新田:昨年11月、原宿のキャットストリートを巡回している時、路上に集積されていたごみから煙が出ているのを見つけました。火災の原因となるので、車に積んでいた清掃用の水を使ってすぐに消火し、事なきを得ました。普段から窓を開けてパトロールしているので、焦げた臭いを感じてすぐに出火元を発見できたことが幸いでした。一連の対応が評価され、警察から感謝状をいただきました。

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