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自治体の皆さまへ

次の100年へ。将棋の聖地から、新たな一手を。(2)

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東京都渋谷区

◆時代と共に進化する将棋の文化を、渋谷区から広げていく
◇今年11月には「第50回将棋の日in渋谷※4」が開催されます。この取り組みについて教えてください。
羽生:江戸時代の将棋は家元制度で、将棋三家(大橋本家、大橋分家、伊藤家)が将軍家の前で模範試合を披露する務めがありました。それが毎年11月17日(旧暦)に行われていたことから「将棋の日」が制定され、全国各地でイベントを行うようになったんです。記念すべき50回目となる今年は、将棋会館がある渋谷区で開催されます。3択クイズ形式で次の一手を予想する「次の一手名人戦」、数名の棋士で同時に100面の対局を進行する「100面指し」など、さまざまな企画を予定していますので、ぜひ、ご参加ください。また、今年は3年に一度の「国際将棋フォーラム」も開催されます。渋谷区と連携して日本将棋連盟創立100周年を盛り上げたいです。

※4 11月9日(土)・10日(日)開催。詳しくは、10月1日発行のしぶや区ニュースを確認してください。

◇日本将棋連盟としての今後の展望を教えてください。
羽生:今後の展望は2つあります。1つは、趣味が多様化する次世代のニーズに合わせて将棋の文化を発展、継承させていくことです。もう1つは、将棋を通したコミュニケーションや地域の活性化など、将棋の付加価値を見出して提供していくことです。最近ではデジタル技術の活用を進めていて、子ども向けのオンライン将棋スクールを始めました。今後、将棋の入り口としてデジタル技術を活用し、駒テラスのような場所での体験へとつなげていく取り組みにも力を入れていきます。

◇羽生さんは、将棋の魅力をどのような点に感じていますか。
羽生:将棋は古代インドから伝来し、日本では江戸時代から現在にかけて、何十回とルールが変わっているのですが、その変遷に日本らしさが色濃く反映されていて、とても奥深いんです。たとえば、相手から取った駒を自分の駒として再利用できる「持ち駒」は、日本独自の画期的なルールなんですよ。伝来した文化を独自のものに変えて楽しむ姿勢には、どこか日本らしさがありますよね。長く指せば指すほど、日本の伝統文化の素晴らしさや先人たちの英知を感じられるのが将棋の魅力です。

◇最後に、区民の皆さんや将棋ファンに向けてメッセージをお願いします。
羽生:新しい将棋会館や駒テラスは、区民の皆さんに将棋を気軽に楽しんでいただける場所にしていきたいと思っていますので、ぜひ、足を運んでみてください。また、子どもたちをはじめ、将棋の上達を目指している人たちにお伝えしたいのは、続けることの大切さです。毎日一局指す、詰将棋を一題解くなど、数分でもコツコツ積み重ねていくと将棋は着実に上達すると思います。渋谷区の日常に将棋が溶け込み、いろいろな楽しみ方ができるように努力していきますので、これからもよろしくお願いいたします。

≪「渋谷のラジオ」で放送中!≫
羽生さんへのインタビューは9月17・24日に「渋谷の星」で放送します。

■「渋谷×将棋」の取り組み
「区長杯こども将棋大会」や、部活動改革プロジェクトの一つである「渋谷ユナイテッド 将棋クラブ」などを実施しています。また、将棋の新しい楽しみ方である「観る将」の聖地を目指す駒テラス西参道では、地域と一体となったイベントや施設の貸し出しを行なっています。

問合せ:
区長杯こども将棋大会…学びとスポーツ課学び支援係【電話】03-6451-1417【FAX】03-6451-1428
渋谷ユナイテッド 将棋クラブ…渋谷区スポーツ協会クラブ事業部【電話】03-5428-6755

■施設情報
◇東京・将棋会館
住所:千駄ヶ谷1-18-5ヒューリック将棋会館千駄ヶ谷ビル1階
アクセス:JR中央・総武線千駄ケ谷駅から徒歩約2分
※将棋道場、ショップ、カフェが併設される店舗「棋の音」は10月1日オープン予定。

◇駒テラス西参道
住所:代々木4-16-1
アクセス:
小田急線参宮橋駅東口から徒歩約3分
京王バス・ハチ公バス参宮橋停留所から徒歩約1分

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