((1)の続き)
図1 令和5年度決算における財務書類の概要(一般会計等)
■財務書類を作成する会計の範囲
区には、一般会計の他にも国民健康保険事業会計をはじめとした3つの特別会計があります。さらに、区が出資して事業を行っている第三セクター等、他の自治体と事務を共同処理するための一部事務組合、広域連合もあり、一般会計単独の財務書類だけでは区全体の財務状況を把握することができません。
そこで、一般会計に特別会計を合わせた全体会計、全体会計に第三セクター等や一部事務組合、広域連合の会計を合わせた連結会計の財務書類を作成しています(図2参照)。
図2 対象となる会計の範囲
■事業別活動報告書
区民の皆さんに身近な事業について、事業の必要性、効率性等を判断する資料として、事業の内容とともに事業実績の推移やコスト等の情報を一つにまとめた事業別活動報告書を作成しました(表5参照)。
表5 事業別活動報告書 令和5年度行政コストの状況
※利用料金制を導入している施設については、施設使用(利用)料が指定管理者の収入となり、指定管理委託費の中で精算されます。本来、区の収入には計上されませんが、利用者の負担を分かりやすく示すため、「事業コスト」と「収入」に上乗せして計上しています。
◆不合理な税制改正等に対する特別区の主張について
「地方創生の推進」と「税源偏在是正」の名のもと、法人住民税の一部国税化や地方消費税の清算基準の見直し、ふるさと納税制度等の不合理な税制改正により、特別区の貴重な税源は一方的に奪われています。
今必要なことは、全国各地域が自らの責任で真に必要な住民サービスを提供するとともに、自治体間の積極的な交流や協働によって共存共栄する良好な姿を作ることであり、税源の奪い合いにより自治体間に不要な対立を生むような制度は認められません。
今こそ、国の責任において各地域を支える地方税財源の充実強化を図り、日本全体の持続可能な発展をめざすべきです。
◆1万円の使いみち
区の財政を身近に感じていただくため、令和5年度の歳出が何の経費にどのぐらい使われているかを、1万円に換算して表しました。
*「(うち特別区民税○○○円)」は、特別区民税が使われた金額を示しています。
◇目的別
・民生費 4,559円(うち特別区民税2,190円)
高齢者や障害者の福祉、保育園・児童館の運営等
・総務費 1,683円(うち特別区民税1,077円)
区役所や総合支所の運営、選挙、広報等
・教育費 1,168円(うち特別区民税760円)
小・中学校、教育関係の経費、図書館の運営等
・土木費 1,022円(うち特別区民税435円)
道路・公園・住宅の整備等
・衛生費 839円(うち特別区民税453円)
環境保全、清掃事業、保健所の運営等
・消防費 409円(うち特別区民税259円)
防災関係の経費等
・商工費 271円(うち特別区民税158円)
商工振興経費、消費者・中小企業関係の経費等
・議会費 41円(うち特別区民税29円)
区議会の運営
・労働費 6円(うち特別区民税4円)
勤労者の福利・厚生、労働環境の整備等
・公債費 2円(うち特別区民税1円)
区債の償還
◇性質別
・義務的経費 3,241円
人件費 1,179円
扶助費 2,060円
公債費 2円
・投資的経費 1,215円
(普通建設事業費)
・その他経費 5,544円
物件費 3,159円
維持補修費 77円
補助費等 851円
積立金 849円
貸付金 25円
繰出金 583円
問い合わせ:財政課財政担当
【電話】3578-2096
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