■ひきこもり支援専用相談窓口 相談員へのインタビュー
□窓口が開設されて約半年、どのような人からどのような相談がありましたか
・相談員A
8050(はちまるごーまる)問題に直面する前のご家族の相談があります。学校を卒業しても就職せずこのままだとどうなるのだろう、この先どうすればいいか、というような相談を受けています。
・相談員B
コロナ禍がきっかけでひきこもりになった、という人もいます。家にいることが常態化し、人と関わるのが難しくなっているのかもしれません。ご家族間でトラブルが日常的にあるという相談もあります。
・相談員C
ひきこもりの自認がない人がご家族に言われて来た、ということもあります。
□面談を進める中で、相談者の状況、関係性に変化はありますか
・相談員A
状況が改善した一例としては、港区社会福祉協議会が定期的に開催する「ひきこもり学習会」へつなぎ、そこでの学びを通してご両親の意識が変わり、お子さんとの関係がよくなって、お子さんがアルバイトを始めた、ということがありました。
・相談員B
ご家族が空いた時間に「今から行っていいですか」と電話をくれて、面談でたまっていた気持ちを話されて「気分が晴れた」とすっきりした気持ちで帰られたこともあります。「他の人に話す内容ではないと思っていたことでも、相談窓口では話していいんだ」と気軽に相談できる関係を築いていきたいと思います。
・相談員C
家庭内で孤立感を深めている人で、家族に言われてしぶしぶ来所された人が、面談の中で自分の話ができたことで、帰る時には「次は、いつ来たらいいですか」と聞いてくださったこともあります。ご家族だけでなく、ご本人にとっても、自分の気持ちを聞いてくれる、受け止めてくれる、そういう場が必要なのだと思います。
□これから相談を考えている人にメッセージをお願いします
・相談員A
「自分や家族の問題だから」と半ば諦めていることでも、他の人に何かを話すことで、気持ちも楽になり新しい視点が生まれます。物を捨てないと家の中にたまってしまうように、気持ちも吐き出さなくては自分の中に積もり積もっていってしまいます。人に何かを話すのは、とても大切だと思います。
・相談員B
話をすることは吐き出すだけでなく、新しいものを作る意味もあります。ご家族だけでなく家の中で自分のことを話せない、理解してもらえないと感じている人にも、相談窓口は気軽に来て、話していっていい場所だと知ってもらいたいです。
・相談員C
相談窓口では、ひきこもりの相談をしたいという、最初の一歩のお手伝いを対話の中から始めていきます。お話を聞くだけでなく、相談者の希望に応じた社会的支援につなげるお手伝いもします。相談は匿名でもできますので、ぜひご利用ください。
■その他取り組みのご紹介
□ひきこもり学習会に参加してみませんか
港区社会福祉協議会では、ひきこもり状態への理解を深め、ご家族や周りの人たちができることを考えるための学習会を定期的に開催しています。ご参加をお待ちしています。
対象:区内在住・在勤・在学で、ひきこもり等の生きづらさを抱えた人やそのご家族・支援者
定員:各回20人
内容:
・第3回 これからの生活設計~いろいろな働き方や親亡きあとを考える~
とき…11月30日(土)午後1時30分~3時30分
・第4回 本人の生きる力を支える家族の役割
とき…令和7年3月15日(土)午後1時30分~3時30分
ところ:芝浦区民協働スペース(みなとパーク芝浦1階)
申し込み方法:電話・ファックス・メールまたは申し込みフォームで、開催3日前までに、(社福)港区社会福祉協議会へ。
問い合わせ:(社福)港区社会福祉協議会
【電話】6230-0281【FAX】6230-0285【E-mail】chiiki@minato-cosw.net
**********
問い合わせ:港区ひきこもり支援専用相談窓口
【電話】6230-9098
<この記事についてアンケートにご協力ください。>