■まちだ福祉〇(まる)ごとサポートセンターにご相談ください
「8050問題」や「ダブルケア」「ヤングケアラー」など、複雑化・複合化した福祉の困りごとを抱えている方が、社会的に孤立することが問題となっています(※)。これらの問題に対応するため、福祉に関するさまざまな相談を受け止め、関係機関等と連携し、相談支援・社会参加支援等に取り組む「まちだ福祉○ごとサポートセンター」をご紹介します。
※8050問題…高齢の親と同居する、50歳以上の主にひきこもりの子どもによる生活問題。
※ダブルケア…子育てと親の介護を同時に抱えている状態。
※ヤングケアラー…本来大人が担うと想定されている家事や家族の世話等を日常的に行っている子どものこと。
○まちだ福祉〇ごとサポートセンターってなに?
福祉に関するさまざまな相談について、困りごとをもつ相談者に寄り添いながら関係機関・支援団体とともに、解決に向けたサポートを行っています。
地域福祉を専門に扱う「地域福祉コーディネーター」が常駐しており、毎日の生活の不安や困りごと、ご家族や身近に心配な方がいる、社会参加のために地域で活動したい、社会参加の場をつくりたいといった相談を受け付けています。
○こんな「お気持ち」ご相談ください
・ひきこもりの家族がいる
・家族の介護をしている子どもがいる
・ボランティア活動で社会参加してみたい
・使っていない自宅の一室を地域の方に開放したい
本紙2面でまちだ福祉〇ごとサポートセンターを詳しく紹介します
◆地域福祉コーディネーターの役割は?
・地域の方から寄せられるさまざまな福祉の困りごとの相談を受け止め、関係機関や支援団体などと連携しながら、問題解決に向けて一緒に考えます。
・積極的に地域に足を運び、情報を幅広く収集するとともに、悩みを抱えている方を把握します。
・訪問などを通じて、支援の必要性に気付いていない方などへ働きかけを行い、関係性を構築しながら必要な支援につないでいきます。
・NPO法人や地域活動団体と連携し、社会参加したい方とのマッチングを行います。
・地域の社会資源を幅広く把握し、住民同士が交流できる多様な場や居場所の整備を行います。
○支援の例
事例(1)ヤングケアラーと思われる子への支援
子どもの居場所づくりをしている団体から「家族の世話で進学を諦めている子がいる」と情報提供があり、面会したところ最初は心を開いてもらえませんでした。そこで、関係機関と連携し、本人との関係づくりをすすめ、困った時に相談できる支援体制をつくり、見守りを続けたところ、本人から進路への希望を聞くことができ、各関係機関による進学に向けた支援につながりました。
事例(2)ひきこもりの子を支える家族への支援
30代のひきこもりの息子がいる父親から相談があり、息子の現状やこれまでの経緯、子どもへの想(おも)い等を聞き取ったところ、父親自身も仕事ばかりで家族を顧みなかったため、今となってはどのように妻や息子と接したらよいか悩んでいることが分かりました。父親が自分の感情や悩みを話すことで、心理的な負担が軽減されるよう、ひきこもり当事者家族会と父親とをつなげました。
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