目黒通りは、30軒以上ものインテリアショップが集まり、目黒インテリアストリートと呼ばれています。これほどのインテリアショップが集まっている通りは世界的にも珍しいと言われます。こだわりの店が軒を連ねる通りは1日中巡っても飽きないほど。今号は、目黒インテリアストリートの魅力について、店の方々にお話を伺いました。
■ショップオーナーに聞いた 目黒インテリアストリート物語
元MISC代表
STANLEY’S
藤元さん
1990年代初めの目黒通りは、輸入車のディーラーが多く、家具店と言えば目黒本町の辺りに4、5軒あるだけでした。当時から、都心までのアクセスや住環境の良さから、目黒通りにはデザイナーやカメラマンといったクリエーターが多く、インテリアにこだわりを持つ住人も多かったと思います。2000年頃、そのような客層を意識して、青山などよりも出店しやすい目黒通りに、何軒かのインテリアショップが出店するようになりました。
そこに目を付けたのが、インテリア雑誌です。雑誌の特集に目黒通りを取り上げ、「目黒インテリアストリート」として紹介し、家具店を巡るイベントを年に1、2回開催するようになり、注目を集め始めました。
またその頃、北欧家具ブームをきっかけに、若いオーナーが目黒通りに家具店を出そうという流れができて、全盛期は4~5kmの間に70~90軒もの家具店が並ぶほどになりました。さまざまな特徴を持ったインテリアショップが軒を連ね、インテリアストリートと呼ぶにふさわしくなったのは、この頃からだと思います。
その後、雑誌によるイベントがなくなってしまったため、自分たちで地域活性化につなげようと、目黒通りのインテリアショップのオーナーたちでMISC(目黒インテリアショップスコミュニティ)を立ち上げました。マップを作ったり、イベントを開催したりして、地域を盛り上げてきました。東日本大震災の折には、目黒区の友好都市である宮城県気仙沼市の気仙沼復興協会と連携し、オリジナル製品を開発。売り上げを寄付し、復興支援活動も行ってきました。現在、MISCは活動を終えてしまいましたが、今でもショップ同士のつながりは健在です。
■「ここだから出合えるものがある」目黒インテリアストリートのススメ
このかたに聞きました
case study shop
須田さん
大型の家具から雑貨まで、さまざまな店があり、1日巡っても回り切れないのが目黒インテリアストリート。家具を探す目的がなくても、見て回るだけで楽しめるので、散歩コースとしてもおすすめです。目黒インテリアストリートの魅力と、取材にご協力いただいたお店を紹介します。マップに掲載したほかにも、もっとたくさんのインテリアショップがあります。お気に入りを探しに出掛けてみませんか。
【魅力1】こだわり抜いたインテリアに出合える
どこもオーナーこだわりのアイテムがそろった個性的なショップです。こだわりゆえに一品物も多く、アイテムとの出合いは一期一会。ぜひここにしかない出合いを楽しんでください。
【魅力2】雑多な良さを楽しめる
アンティークからカントリー、北欧、照明器具などさまざまなスタイルを扱うショップをはじめ、ギャラリーなどもあって1日中楽しめます。シェアサイクルで巡るのもおすすめです。
【魅力3】トータルコーディネートがかなう
インテリアだけではなく、相談や要望に合わせた提案もしており、他店と連携して、トータルなコーディネートも可能です。部屋や家、空間をまるごとプロデュースすることもできます。
◇シェアサイクルや電動キックボードでまわっても
POINT No.38
新里さん
区の自転車シェアリングや、電動キックボードなどを利用すれば、移動も楽々。インテリアストリートを1日満喫できます。
■ショップ直伝 インテリアの楽しみ方
プロであるショップの方々に、暮らしを彩るインテリアの楽しみ方や取り入れ方のコツを教えていただきました。
◇照明の電球の色を変える
POINT No.38
杉村さん
照明選びに困った時や模様替えで変化が欲しい時は、まず電球の色や明るさを変えるところから始めてみてください。蛍光灯を電球色に変えるだけでも全体の見え方や陰影の表情が変わって新鮮です。
◇1脚から始めるアンティークチェア
Lloydʼs Antiques EGOIST
松本さん
アンティーク家具*1を取り入れたい時は、小さいものや身近なものを1つ取り入れるのがおすすめです。壁際にアンティークチェアを1脚置くだけで空間が変わり、豊かな気持ちになります。
*1:製造が100年以上前の古典的なデザインの家具
◇天然木の色の変化を楽しむ
ALFA CRAFT
新谷さん
家具を購入する時は、建具の色に合わせるのもよいですが、異なる色の材をアクセントに加えるのもおすすめです。天然木は、経年変化で色に深みが出るのを楽しめます。
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