■防災で大切なのは、一人一人が「自分ごと」として考えること
チーム防災めぐろ
前澤彩(まえざわあや)さん
元日から大きな地震が発生し、災害は待ってくれないことを改めて感じました。自分にできることを常に考え、一つずつ前に進みたいと思います。被災された多くの皆さまが健やかな一年を過ごせますよう、心よりお祈り申し上げます。
◇プロフィール
区内で防災イベントや防災情報を発信する有志による団体「チーム防災めぐろ」の発足メンバーの一人。3年に防災士の資格を取得。職業は鉄道のエンジニア。
◇防災講座に参加したことがきっかけで結成したチーム防災めぐろ
自分たちのまちや自分自身、家族を自分たちで守っていこうと考えて活動している「チーム防災めぐろ」。チーム結成のきっかけは、4年ほど前に参加した区の都市防災について考える講座だったと話す前澤さん。「講座に参加したけれど、その先の対策を具体的にどうしたらいいのか、私も含めて分からない人が多いのではと感じたんです。じゃあ、自分たちで考えてみようと講座で知り合ったメンバーで活動を始めました。区内の防災イベントなどで、防災の啓発活動をしていますが、ほとんどのメンバーが、防災に関する資格があるわけでも、防災に携わった仕事をしているわけでもありません。だからこそ気付ける住民目線の防災について、SNSでの情報発信や、イベントを通して区民の皆さんと一緒に考えることを意識して取り組んでいます」。
◇顔の見える関係を築くことが防災につながる
現在チームには10人ほどが所属。「普段は毎月1回顔を合わせて、こんなセミナーに参加したとか、こういうことに困ったなど報告会を行い、身の回りの防災についての情報を共有しています。報告会で高齢者疑似体験キットが消防署から借りられることを知り、要配慮者目線で考える避難訓練を開催したことがありました。実際に高齢者の気持ちになってみると、生い茂る木の枝を認識できないことやちょっとした段差でふらつくなど、多くの気付きがありました」と前澤さん。
「有事の際には、近くにいても全然知らない人には頼みにくいもの。イベントなどで知り合いが増えていけば、大変な時に頼みやすいですよね。普段から顔の見える関係を築いておくこと自体が、いざという時に役立つと思っています」。
◇とりあえず防災グッズではなく、まずはイメージすることが大切
災害への備えについて何が大切なのかを伺ったところ、「備蓄品などをひと通り買いそろえて、防災対策はできていると思ってしまう人がいるんですが、本当に大切なのは自分にとって何が必要かを考えることだと思います。最近、その順序が逆になっていると感じます」と指摘します。
「でも、いきなり防災について考えましょうと言っても難しいので、まずは私ならポーチに何を入れるかな?と自分に必要なものをイメージしてみてください。例えば、普段は自宅にいないから通勤バッグに入るサイズのポーチにあれを入れようなどとイメージすることで、自分ごととして考えるきっかけになると思うんです。日頃から意識づけを促進できるような活動をやっていきたいし、皆さんにも参加してもらえたらいいなと思っています」と語ってくれました。
3月3日(日)に林試の森公園で開催される防災フェスタに炊き出しで参加します。ぜひご来場ください。詳細は同団体Webをご覧ください
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