文字サイズ
自治体の皆さまへ

長い歴史の中で大切に守り伝えられてきた あらかわの文化財

1/26

東京都荒川区

区では、荒川区文化財保護条例に基づき、区内の貴重な文化財を保護・継承するために、文化財の登録・指定をしています。今号では、令和5年度に登録・指定した文化財等を紹介します。

■〔登録有形文化財〕歴史資料~出羽三山供養塔(でわさんざんくようとう)
(文政十年丁亥歳四月銘(ぶんせいじゅうねんひのといのとししがつめい))
所有者:素盞雄神社(南千住6丁目)

文政10年(1827年)4月、素盞雄神社の氏子町、下谷通新町の人々が出羽三山(山形県)に参詣(さんけい)したことを記念して建立した供養塔です。正面に「月山(がっさん)・湯殿山(ゆどのさん)・羽黒山大権現供敬塔(はぐろさんだいごんげんくぎょうとう)」と刻まれています。そのほか、「羽黒山深川御簾講中(はぐろさんふかがわみすこうちゅう)」「東叡山羽黒御本坊元講中(とうえいざんはぐろごほんぼうもとこうちゅう)」の講名、願主・小泉金兵衛ほか11人の下谷通新町の人々と石工・紋次郎の名前等が刻まれています。

■〔登録有形文化財〕建造物~木造七面明神立像宮殿(もくぞうしちめんみょうじんりゅうぞうくうでん)
所有者:延命院(西日暮里3丁目)

木造七面明神立像(区登録有形文化財)を安置するために建立された木造建造物。「宮殿」とは、仏像等を安置する厨子(ずし)の一種の呼称です。桁行1間(約1.8m)、梁間1間の入母屋造(いりもやづくり)で、屋根の瓦は本瓦型板葺(いたぶき)でふかれており、全体は彫刻や金箔(ぱく)・彩色・錺(かざり)金具で装飾が施されています。建立時期は江戸時代前期で、江戸の七面明神の中でも最も初期のものとされる木造七面明神の造立時期と一致します。

■〔登録無形文化財〕工芸技術~提灯文字(ちょうちんもじ)
保持者:石井達也さん(南千住7丁目)

明治30年(1897年)創業の「南千住の大嶋屋」の四代目で、祖父・鋠一郎氏(元区指定無形文化財保持者)、父・一郎氏(元区登録無形文化財保持者)から技術を継承。平成21年から父の下で本格的に修業し、平成26年に家業を継ぎました。主に祭礼用具に用いる高張提灯・弓張提灯や看板を手がけており、素盞雄神社の奉納提灯や、周辺地域の祭礼提灯等を製作しています。

■〔指定無形文化財〕工芸技術~衣裳着人形(いしょうぎにんぎょう)
保持者:竹中温恵さん(号・鶴屋半兵衛)(町屋1丁目)
昭和39年(1964年)に、衣裳着人形職人・竹中重男氏(区指定無形文化財保持者)と結婚し、衣裳着人形製作を手伝う中で技術を修得しました。主に雛(ひな)人形や五月人形を製作しており、胴体を組んで衣裳を着せ付け、桐塑(とうそ)製の頭(かしら)を取り付けて衣裳着人形を仕上げます。また、「鶴屋半兵衛」の号で、木目込風(きめこみふう)の意匠の衣裳着人形「おさな人形」を手がけています。

問合せ:荒川ふるさと文化館
【電話】3807-9234

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU