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葦立ち(あしだち)

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東京都足立区 クリエイティブ・コモンズ

『國華(こっか)』と聞いて「あの美術雑誌のこと?」と反応される方は、かなりの通とお見受けします。明治22年に岡倉天心(おかくらてんしん)らが関わり創刊。世界的にも最も歴史の古い美術専門誌の一つであるとともに、掲載されることで「美術品の価値が上がる」と言われる権威も兼ね備えています。その『國華』に平成24年の区制80周年を機に本格化した「足立区文化遺産調査」の成果が掲載されました。関係者の喜びもひとしおです
江戸時代後期から明治、大正初期にかけて、千住には琳派(りんぱ)を中心とした美術・文化の分厚い塊が存在しました。今般の調査により、美術界では「千住の琳派」として存在が確立したと聞いています。その陰にはパトロンとして芸術家を支えた、千住の文人や町衆の存在と経済力がありました
江戸四宿の一つとして、面積(現在の区役所本庁舎南館辺りまでを含む)、人口(1万人弱)ともに最大を誇った千住宿は、大橋の架橋により、陸運・舟運の要衝として発展するとともに、徳川(とくがわ)家の聖地であった日光東照宮へ向かう道中の起点として、私たちの想像以上に賑(にぎ)わっていたようです
その千住が令和7年に開宿400年を迎えます。古さと新しさが渾然(こんぜん)一体となったところに、千住の魅力があります。5つの大学が揃(そろ)い、街は様変わりしましたが、かつても今も、足立を代表する「顔」であることに変わりありません。

足立区長 近藤やよい

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