令和6年は思いもかけない大惨事で幕が開きました。能登半島地震で犠牲となられた方々のご冥福をお祈りするとともに、厳しい寒さが続くなか、苦しい生活を強いられておられる皆様に心からのお見舞いを申し上げます
この震災を機に、私たち地方自治体は災害に対する備えについて再考を迫られました。一つは備蓄体制です。現在の区の計画では、2日目には都からの備蓄物品が届くことを前提に、避難者1人当たりの食糧は1.45日分、水は1.35日分を備蓄してきました。実は昨年度、区独自に2日分まで上乗せするよう見直しを行ったばかりでしたが、この度の被災地の状況を見ると、「到底足りない」と言わざるを得ません
6年度予算案には、当面3日分まで上乗せする予算を盛り込みました。その前提として、まず必要なのは保管場所。区外を含む貸倉庫も視野に、備蓄増に見合う場所の確保が喫緊の課題です
いま一つは、避難所の運営体制です。発災後いち早く被災地に赴いた区職員の報告によると、視察させていただいた避難所に身を寄せていた方が100人以上いらっしゃり、七尾(ななお)市の職員が1人で対応されていたとのこと。我が区でも、災害の状況により参集できる職員の数が限定される可能性があり、地域の方々を中心とした実践的な訓練が不可欠となります
一人ひとりが、それぞれの立場で役割を自覚して、いかに災害に備えるのか、能登の地震が突きつけています。
足立区長 近藤やよい
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