足立区では、区内の緑の現状と変化を把握するため、概(おおむ)ね10年ごとに「緑の実態調査」を行っています。このたび令和5年度(平成29年に続く7回目の調査)の結果がまとまりました。調査は区内上空に飛ばした航空機から空中写真を撮影し、その画像データを解析・判読・抽出する方法で実施します
区全体の樹木被覆地率(樹木で覆われた土地)は6年前と比較して0.3ポイントアップの9.7パーセント。緑被率(樹木で覆われた土地プラス草地プラス農地プラス屋上緑地)は17.2パーセントで前回並みでした。ただし農地面積に限っていえば、40.6ヘクタールと30年前の約3割まで減少しています
23区比較では、当区の樹木被覆地率は17位(1位は渋谷区で20.2パーセント)、緑被率は16位(1位は千代田区で23.2パーセント)と、意外な印象を受けるかもしれませんが、そもそも面積が違いますし、それぞれ明治神宮と皇居という圧倒的な量の緑を有しているという特徴があります
人工衛星画像データを解析して区内の地表面の温度分布を見てみると、都立舎人公園と都立中川公園付近が相対的に低いことは理解できますが、北千住駅周辺、特に東口側が低めなのは意外でした。屋上緑化や街路樹が多いことがその理由と考えられています。建物が密集している地域でも、緑の効果が発揮されていることがわかった嬉(うれ)しい発見でした。
足立区長 近藤やよい
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