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自治体の皆さまへ

まちで生きるあだちの樹木

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東京都足立区 クリエイティブ・コモンズ

区内には514本の保存樹木と30カ所(総面積5万4,764平方メートル=東京ドーム1個分よりやや大きい)の保存樹林があります(令和6年4月1日時点)。今号では、長年地域を見守ってきた保存樹木・樹林の一部を紹介します。

○國土安穏寺(こくどあんのんじ)(島根4丁目4番1号)
約4,185平方メートルの保存樹林。その中には、大人3人が両手を伸ばしてやっと届くほど幹が太いクスノキや、江戸幕府第3代将軍・徳川家光(とくがわいえみつ)が手植えをしたと伝わるクロマツなどがあります。

○妙蓮寺(みょうれんじ)(古千谷本町1丁目13番1号)
約20センチメートルもの大きな松ぼっくりがなるダイオウショウ。約50年前に西新井大師で苗を購入し、育ててきました。

○興野(おきの)神社(興野2丁目1番4号)
拝殿前にそびえ立つ2本のイチョウは、高さ約35メートルあり、推定樹齢は400年。幹周りは、左が4.7メートル、右が3.9メートルで区内最大級です(令和5年1月時点)。

○佐野(さの)いこいの森緑地(もりりょくち)(佐野1丁目31番11号)
[開園日は水曜日・日曜日]
関東東海各地の徳川領支配に活躍した佐野新蔵胤信(さのしんぞうたねのぶ)が、文禄2年(1593年)に拠点とした居館の跡地です。江戸時代から引き継がれてきた屋敷林(約1,181平方メートル)を守るため、昭和49年(1974年)に保存樹林第1号に指定し、その後「佐野いこいの森緑地」として一部を一般開放しました。

○足立区の保存樹・樹林を守る会田中会長宅(住所非公開)
24代にわたって受け継がれた自宅の敷地には、ケヤキやクスノキ、ニッケイなど計8本の保存樹木があります。

▼ちょっと小話
イチョウが神社や寺院に多いのはナゼ?
イチョウには水分が多く燃えにくい特徴があります。木造の建物が多い神社や寺院を火災から守るために植えられているそうです(諸説あり)。

▼保存樹木・樹林制度
区では、高さ10メートル以上で地上1.2メートルの幹周りが1.5メートル以上ある樹木や、面積300平方メートル以上の樹林を「保存樹木・樹林」に指定し、維持管理費用などの一部を助成しています。
※そのほかにも要件あり。助成内容など、くわしくは区のホームページをご覧ください。

▼樹木を守り、未来へつなぐ「樹木医」
樹木の診断や治療を行う樹木医。人が体調を崩すのと同じように、樹木も病害虫による被害や生育環境の悪化などにより、衰弱することがあります。そこで、樹木医が木づちなどを使って幹の中の状態や枝葉、土壌の状況(通気性や透水性)などを確認し、適切な処置を行います。実際に樹木医の活躍によって数々の樹木が救われてきました。より多くの樹木を後世に残していくために、不可欠な存在です。

▼保存樹木・樹林を守り続けたい
足立区の保存樹・樹林を守る会 田中健雄(たなかけんお)会長
樹木には気温を下げる効果があるほか、季節を視覚的に楽しめるなど、私たちの生活を豊かにしてくれます。そんな樹木を1本でも多く保存樹木・樹林として、次の世代に継承していくために活動しています。
日々、保存樹の所有者・管理者は、剪定(せんてい)や落ち葉掃除などを行っていますが、それでも近隣の皆さんにご迷惑をおかけするかもしれません。都市部で樹木を一度失うと、都市開発などにより再生不可能と言っても過言ではありません。より多くの保存樹木・樹林を残すためにも、ご理解をいただきますようお願いいたします。

○足立区の保存樹・樹林を守る会
区内に現存する樹木・樹林を良好な状態で保存し、緑豊かな足立区の実現をめざす団体

▼訪れるときの注意
・駐車場やトイレは利用できません(佐野いこいの森緑地を除く)。
・訪れる際は、各所の決まりを守ってください。

問い合わせ先:緑化推進係
【電話】03-3880-5188

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〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

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