■健康で長生きするために
野本医院 野本英嗣
健康寿命という言葉をご存じでしょうか。簡単に言うと、元気で自立した生活を送れる期間が健康寿命であり、何かしらの支援や介護を受けた時点で健康寿命は終了となります。日本人の平均寿命は世界の中でもトップクラスに長いですが、一方で健康寿命は短縮しており、平均寿命と健康寿命の差が社会的に大きな問題となっています。
健康寿命を縮める原因の約20%が脳血管疾患(脳卒中)と心臓病(心不全・心筋梗塞など)であり、その原因のほとんどは高血圧症・脂質異常症・糖尿病などの生活習慣病や喫煙・肥満などの生活習慣です。高血圧症・脂質異常症・糖尿病はいずれも早期には自覚症状がないため、しばしば発見が遅れることや、治療の意義を理解できない患者さんも多いことが問題であり、それが数年~数十年後に結果として健康寿命の終了につながります。
医療の発展に伴い「人生100年時代」と言われるようになりました。どうせ長生きするなら元気で自立したまま長生きできるように、生活習慣の改善や、生活習慣病の早期発見と治療の重要性を再認識してみてはいかがでしょうか。
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