■巣立ちビナについて
市文化財保護指導員 荒井悦子
日本野鳥の会には4月下旬から6月にかけて「まだ羽が生え揃わない幼鳥が落ちていた。おそらく巣から落ちてしまったと思われるのだが巣の場所が分からないから保護したい。どうしたらいいか?」という問い合わせが増えます。多いのがムクドリ、ヒヨドリ、スズメなど身近な野鳥です。これらは巣から落ちてしまったのではなく立派な巣立ちビナです。巣立ち直後はヒナたちもぼんやりしていますが、無防備なので天敵に襲われることもあります。「かわいそうだから保護してエサをあげたら羽が揃って飛べるようになった。」ということもありましたが、その後どうやってヒナはエサを探し生きていくのでしょう?
野鳥は特別な許可がないと飼うこともできません。親鳥はエサを探しに行ってしばらく留守にしていますが、戻ってきた時に声をかけ探し出します。できる限り自然に任せて見守っていただきたいのです。
5月3日の青梅大祭には駅前に多くの人が集まっていました。子供が階段の隅っこをスマホで写しています。よく見るとスズメのヒナが2羽います。そこに親鳥がエサを持って帰ってきました。人混みに親鳥も困惑していたと思いますが、しっかりと面倒を見続けていました。
問合せ:郷土博物館
【電話】23-6859
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