■転倒予防と健康寿命~興味・関心は裏切らない~
高木病院リハビリテーション科外来部門副科長 河江 武
健康寿命と言う言葉をご存じですか。健康寿命とは、誰の手も借りる事なく過ごす寿命の事です。この健康寿命を短くする原因の一つに骨折があります。骨折の主な原因は転倒です。
高齢者施設では、転倒をきっかけに寝たきりになり施設で生活を余儀なくされた方、急性期病院では、転倒した事にガッカリし後悔される患者さんとよく出会います。患者さんからは、「まさか転ぶと思わなかった」、「もっと前に転倒予防の話を聞けば良かった」などの声を耳にします。私の治療は、骨折を治すリハビリテーションが主ですが、もっと大切なことは、転倒を予防する声掛けではないかと強く感じています。
(1)この1年間で転倒した経験がある(2)横断歩道を青信号の間に渡り切ることができない(3)日常でサンダルやスリッパを良く使う。
上記の内1つでも該当する方は、転倒する可能性が高いです。生活リズムを整え、適度な運動をお勧めします。また、市町村で行われる介護予防教室への参加や医療機関等での相談も、効果があると思います。特に、65歳以上の元気で活発な方に興味・関心を持って欲しいです。
地域の皆さんがイキイキと趣味・役割を持ち、笑顔で過ごせる事を心より願います。
問合せ:健康センター
【電話】23-2191
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