■健康寿命日本一を目指す青梅にふさわしい「モビリティ」とは
医療法人社団新町クリニック産業保健統括部長 望月友美子
自分の力で行きたいところに行ける自由な生活の実現は、個人のウェルビーイング(幸せ)の根幹ではないでしょうか。
私が4年前に都心から移住して驚いたのは、青梅市は人口13万人弱にも関わらず面積100平方キロメートルと広く、海抜差約1000メートル、高齢化率(65歳以上の割合)33パーセント(3人に1人)、移動手段として電車やバスよりも車中心の方が多いことでした。自然がこんなに豊かなのにどこに行くのも車では、青梅の隅々までの魅力の半分も味わえないかもしれません。
青梅新人の私にとって青梅の魅力とは、歴史や文化、自然環境の多様性と、だからなのでしょう、実に多彩な人生と活動を楽しんでいる方々との出会いです。住み始めて(実は総合長期計画のためもあり)、知らなかった地域に出かけて人々との交流を通して感性を揺さぶられることは、今や青梅ライフの豊かさを支える大事な要素となっています。車を持たないからこそ、公共交通機関と自分の足で動き回っているのですが、ここに自転車、という新たな「足」(モビリティ)が加われば行動半径が広がるだけでなく、適度な速度で「こぐ」という動作を伴って「新しい風」を感じられると思います。そんなことを妄想しながら、大人になって初めて自転車の講習を受け始めました。
自転車に乗れる方は車に乗るのをちょっとやめて、青梅中を自由自在に自転車で走り回ってみませんか? 自転車は「移動のエネルギー効率の最も高いモビリティ」で、健康寿命日本一を目指すこれからの青梅にぴったりの足となるでしょう。道路交通法の改正により「運転中のながらスマホ」と「酒気帯び運転および幇助(ほうじょ)」が禁止されましたが、さらにヘルメット着用による安全確保のうえ、自転車がエコで健康的で楽しいモビリティとしてもっと利用されるような青梅で考えてみると、あなたのまわりの景色が違って見えるかもしれません。
問合せ:健康センター
【電話】23-2191
<この記事についてアンケートにご協力ください。>