■オシドリ
文化財保護指導員 荒井悦子
オシドリはカモ目カモ科の鳥で、体長は45cmほどの大きさです。シイやカシの実を好んで食べるので、森が近くにある渓流・沼・池などに生息します。市では春夏に少数、秋冬には小規模の群れを見ることができます。
オスは、派手な頭部と銀杏羽(いちょうばね)と呼ばれる美しい翼を持っています。メスは地味な色彩をしていて、繁殖期にはオスがメスに寄り添うようにいつも一緒にいます。その姿を見て「おしどり夫婦」という言葉が生まれました。
しかし、この仲睦まじい様子もメスが抱卵(ほうらん)するまでです。抱卵と子育てはメスだけが行います。メスは山林の樹洞(じゅどう)などに卵を生み抱卵します。孵(かえ)ったヒナはその日に樹洞から飛び降り、親鳥と一緒に水面にまで移動します。
そんなオシドリも現在は数を減らしています。2023年東京都の「レッドデータブック」によると、東京都区部では絶滅危惧IB類、西多摩地区で絶滅危惧II類に指定されました。
■お詫びと訂正
広報おうめ10月15号8面「青梅市の文化遺産94 青梅市郷土博物館」の記事において、収蔵資料には、東京都指定有形文化財1点としましたが、正しくは4点です。お詫びして訂正します。
問合せ:郷土博物館
【電話】23-6859
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