文字サイズ
自治体の皆さまへ

青梅市の文化遺産87「カタクリ」

45/49

東京都青梅市

■カタクリ
市文化財保護指導員 御手洗 望

早春、まだ肌寒く、多くの樹木は芽吹いていない時期にだけ咲く草花は「スプリング・エフェメラル(春の妖精)」と呼ばれます。これらの植物は、背の高い木々が葉を展開する前に開花し、初夏になる頃には地上での活動を終え、地中の根だけで翌年まで休眠します。
多摩の山地や丘陵には、代表的なスプリング・エフェメラルの一つであるユリ科のカタクリが生育していて、市内では市街地のすぐ近くでもカタクリを見ることができます。本来、カタクリは青梅の市街地よりも標高の高い地域や冷涼な地域の明るい落葉樹林に分布する植物ですが、肥料や燃料を採るための里山林=明るい落葉樹林が何百年も維持されてきたため、丘陵の谷間や北斜面といった夏場でも涼しい場所にカタクリが生き残ることができたと考えられています。東京都では群生地はだんだんと減少し、カタクリは東京都の準絶滅危惧種に指定されています。緑地がなくなったり、里山林が使われなくなりうっそうとした暗い森になったりしたことが原因と考えられますが、温暖化で年々開花が早くなっており、気候そのものがカタクリの生存に適さなくなっているかもしれません。
青梅市のカタクリ群生地は、長淵8丁目の天祖神社北斜面のものがよく知られています。3月下旬~4月上旬が最盛期ですが、地元の方々によって維持管理されている場所ですので、林内に踏み入らず、道路側から観察するようにしてください。

問合せ:郷土博物館
【電話】23-6859

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU