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健康コラム112

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東京都青梅市

■中心静脈栄養を含む点滴処置 ~療養時の選択の一つに~
武蔵野台病院院長 鈴木史朗

人間の体は「恒常性の維持」、わかり易くは、まず水分・代謝・栄養等のバランスが保たれることが、健全でいられるための前提であり、調子の悪化した患者において、それらのバランスを整えようとすることは、ドクターとしての基本行為と言えます。高齢の方は、容易にそれらのバランスが崩れやすくなります。そのような患者に対し、医療機関において点滴処置が実施されることは珍しくありません。
また、「中心静脈栄養点滴」という医療処置もあります。通常の点滴行為の延長処置のようなもので、どこの病院のどのドクターでも可能という処置ではありませんが、熟練したドクターからすれば大抵の場合、リスクも高くなく難しいものでもありません。この処置は、経験的に患者自身の調節力・治癒力を引き出す、各バランスを整え回復させるために、一時的にでも導入した方が有利な場合があります。
「痛い、苦しい、難しい、危険」という医療行為は適切とは言い難いですが、本処置はそのどれにも該当しません。そのような低負担な処置により、状態が改善に向かい、安定する方もいます。選択肢の一つとして、覚えておくと良いと思います。

問合せ:健康センター
【電話】23-2191

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