■歯は万病の元
高野歯科クリニック院長 髙野 真
「歯は万病の元」という言い回しは古くから使われていますが、最近では科学的根拠があることが証明されています。虫歯や歯周病を放置すると、細菌(特に歯周病菌)が直接体内に入り込みさまざまな病気を引き起こします。
例えば、糖尿病・肺炎・動脈硬化・心臓病・早産や低体重児出産などはもちろんですが、最新の研究では癌(がん)・認知症・骨粗鬆(しょう)症・関節リウマチ・腎疾患などにも関わりがあることが分かっています。つまり歯の病気は全身の健康に影響するだけでなく、最悪の場合死にいたることもあるのです。特に歯周病は自覚症状に乏しく、成人の8割は罹患(りかん)していると言われています。少し驚かれたかもしれませんが、早期に疾患を見つけてしかるべき対応をして、さらに予防していければ大丈夫です。
国もこの現状を重く見て、「歯科健診」が国民の健康寿命の延伸に大きく貢献することから、2022年6月に国の方針として「国民皆歯科健診制度」を打ち出しました。
市と市歯科医師会では11月まで成人歯科検診・後期高齢者歯科健康診査を実施します。また本年度より妊婦歯科健康診査も新たに実施されます。
問合せ:健康センター
【電話】23-2191
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