文字サイズ
自治体の皆さまへ

更生保護ってなんだろう?(2)

2/44

栃木県さくら市

■更生を助けるのは人とのつながり
▽塩谷保護区保護司会さくら支部 内藤進(ないとうすすむ)支部長
保護司は、犯罪や非行をした人の立ち直りを地域で支える民間のボランティアです。市内には22名の保護司がいて、再犯防止のための活動をしています。
保護観察中の人たちは孤独な人が多く、退所後に戻る場所を見つけるのが難しい現実があります。統計でも戻る場所がないと再犯してしまう確率が高いというデータがあります。最終的に自身の今後を決めるのは本人の行動次第ですが、私たち保護司が彼らの気持ちをどうフォローできるかも重要だと感じています。保護司の活動だけでは安心・安全な社会は実現できません。組織ごとの得意なところを伸ばしながら、協働してさくら市を良くしていきたい。そういった想いで活動しています。

■誰もが住みやすい社会に女性の立場からできること
▽さくら市更生保護女性会 柴山泰子(しばやまやすこ)副会長
私たちは、女性の立場から地域における犯罪予防の活動や子どもたちの健全育成のための子育て支援活動などを行うボランティア団体です。会員41名で犯罪や非行のない明るい地域社会の実現のために活動しています。市内の矯正施設の訪問や、児童養護施設への支援などを行っています。
また、再犯防止の研修の受講などを通して、再犯防止への理解を深めています。社会は、みんなでつくり、みんなで支え合っていくものであり、人と人との連帯なくして成り立ちません。私たちは、人間尊重と、互いに他を思いあい、連帯しながら、誰もが住みやすい社会づくりを目指します。

■誰一人取り残さない社会を目指して
▽塩谷地区BBS会
塩谷地区BBS会は、「少年少女と同じ目の高さで共に考え学びあうこと」を理念として、犯罪や非行のない明るい社会の実現を目指す「青年ボランティア」です。
近年、非行の内容は集団で社会や大人に反抗するような行動は少なくなり、闇バイトや薬物など表面には見えづらいものが多くなっています。コロナ禍で支援の手が届かず、生活に困窮している家庭の中で、十分な養育を受けられない結果、非行に及ぶ少年少女もいます。
今後は、青少年の健全育成や非行防止活動に、同じ年代の若者として問題意識をもって取り組みます。

■地域と矯正施設の関わり
▽喜連川社会復帰促進センター
市内市民団体と共同で、絶滅危惧種のニホンミツバチ、シルビアシジミやカワラノギクの保全を図るための活動を刑務作業に取り入れる試みを行っています。今後も市内の環境保全に寄与しながら受刑者の改善更生や再犯防止を推進していきます。
▽喜連川少年院
道の駅きつれがわで少年院の生徒が制作に携わった野菜と陶器を販売しています。新鮮野菜は農薬不使用。陶器はマグカップやどんぶりなどすべて手作りです。地域の皆さんの温かいご支援が、社会復帰を目指す生徒の励みになります。
▽身近な更生保護支援
喜連川矯正展を3年ぶりに本来の規模で開催する予定です。刑務作業製品の販売や各種企画展示などを計画していますので、ご来場をお待ちしています。
日程:11月23日(木・祝)
場所:道の駅きつれがわ
矯正展に行くことも立派な支援なんだ!

■安心安全なまちづくりのために
市では関係団体と連携を深め、円滑な社会復帰を支援していくことで皆さんが安全に安心して暮らせるまちづくりを進めていきます。
更生保護について、「もっと知りたい」「協力したい」と思った方は、福祉課(【電話】681-1160)までお問合せください。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU