■(株)髙野商運
今成尊広(いまなりたかひろ)さん、三浦大樹(みうらたいき)さん
能登半島地震と、令和3年熱海市伊豆山土石流災害。市からそれぞれ支援物資を送りました。今回はその物資を被災地まで無事に届けた、(株)髙野商運に所属するお二人のドライバーに取材を行いました。
今成尊広さん(本紙写真左)は現在のお仕事をされて3年目。普段は関東圏内の衣装ケースやトイレットペーパー等の配送をされています。支援物資配送の話があがった際、進んで手を挙げた今成さんは、こう語ります。
▽能登半島地震当時について
「地震が起きた当時、他の運送会社やSNSで支援物資を届けている様子を見て、自分もやりたいと思い、ぜひ、とお願いをしました。」
▽輸送中大変だったこと
「所々雪が残っていましたが、止まっている道路などはありませんでした。被災地の近くまで行くことはできず、金沢の中継地点に荷物を下ろしました。」
▽現地の様子
「金沢は自衛隊の方々、避難されてきた方々、支援物資を運びに来た他の運送会社などがさまざまで、被災地の緊張感が伝わりました。自衛隊の人はすぐに手伝いに来てくれましたが、皆さん寝ずに作業していたのが目に見えていて、表情が暗く、とても疲れている様子でした。自衛隊で働く友人がいますが、こういった活動をしているのかと思うと、かっこいいなと憧れを抱きました。」
▽印象に残っていること
「避難所で子どもたちが走り回っていたことです。こんな場所でも元気な子どもとは裏腹に、親御さんたちの表情は重く不安な顔をしており、早く復興してほしいと強く願いました。」
▽今後の抱負について
「今後、もしまた何か起きたら率先してできることをやっていきたいと思います。」
三浦大樹さん(本紙写真右)は東日本大震災で被災され、福島県からさくら市へ移住されてきました。当時まだ幼いお子さんのために、未経験の状態から今の仕事をされました。東日本大震災、熊本地震と、何度も支援物資を運ばれてきた三浦さんの言葉からは、災害に対する強い思いを感じられました。
▽熱海市の災害当時について
「他人事ではないと感じ、自分から手を挙げました。」
▽輸送中大変だったこと
「災害から2日後でしたが、熱海に向かうための高速道路が使えず、通れない道がたくさんありました。街の方々や消防士から道を聞き、山を越えていったので、熱海に到着したのは出発から5~6時間程です。」
▽現地の様子
「熱海市役所の方々は支援物資が来ると思っておらず、少し驚いていました。市役所周辺は普通に生活している方が多かったのですが、土砂崩れが起きた近辺は完全に麻痺しているのがわかりました。」
▽印象に残っていること
「避難されている人たちと話をするのが辛かったです。大変な思いをされている方々に私自身がなんと声をかけたらいいか、わかりませんでした。」
▽今後の抱負
「自分も避難してきた立場なので、救援に行きたいという気持ちが強いです。これからも荷物を運ぶ仕事は増えると思うので、それぞれ対応していきたいです。」
■市の支援に関する情報
▽能登半島地震への支援
1⽉5日(金)、市と市議会が共同で栃⽊県トラック協会塩那支部との防災協定に基づき、(株)髙野商運の4tトラックにダンボール約200箱を積み、救援物資500mlペットボトル保存⽔2,400本、簡易トイレ3,000個、⽑布438枚、防寒⽤アルミシート500枚、不織布マスク19,200枚、ビニール手袋4,000枚を石川県に送りました。
また、石川県輪島市に2名、穴⽔町に2名の職員を派遣しました。
▽避難の方への支援情報
市営・民間住宅の提供
上下⽔道料金無料
ホテルの無料宿泊
生活支援金の支給
お⽶の無償提供
市営温泉無料⼊浴券提供
子育て支援
⼩中学校の教育支援
健康管理支援
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