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上三川こぼれ話 第22話 「夏祭りの夜に」

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栃木県上三川町

今年も夏祭りの季節がやってきました。古くから続く白鷺神社の八坂(やさか)祭りでは、町内をたくさんの神輿(みこし)と山車(だし)が練り歩き、大いに盛り上がることでしょう。毎年楽しみな夏祭りですが、かつて警察沙汰(ざた)となる出来事もありました。
大正15(1926)年7月23日の夜、町では恒例の夏祭りが執(と)り行われていました。祭りはピークを迎え、神輿を左右に大きく揺らす神輿揉(も)みを行っていました。神輿揉みが熱を帯(お)びていく中で、神輿が巡査部長派出所(旧宇都宮警察署上三川分署)へなだれ込み、派出所の板塀(いたべい)を壊す事態が起こりました。そして、急報により宇都宮警察署から駆(か)けつけた警察官に、首謀者数名が捕縛(ほばく)される騒動へと発展しました。
折(おり)しもこの日は、同年6月に廃止された上三川分署の復活運動の最中(さなか)にあり、翌24日には町長をはじめ、関係者約700名で県庁へ請願書(せいがんしょ)を提出する手はずとなっていました。同年に長野市において同様の運動で暴動が起きていたことから、警察は万が一に備えて警戒(けいかい)していた矢先(やさき)の出来事でした。
ただし、この騒動は派出所に接する道路が狭いために起きたものであり、例年何らかの破損があれば町費で修繕することとなっていました。そのため、暴動の意図はなかったとして一件落着となりました。もっとも最初からこうした乱暴な行為がないように注意を促していたということです。
今年の夏祭りも安全を第一に楽しく終わりたいものですね。

問合せ:生涯学習課 文化係
【電話】56-3510

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