文字サイズ
自治体の皆さまへ

障がい福祉瓦版 視覚障がい

16/42

栃木県下野市

■「視覚障がい=全盲」とは限らない
令和4年の「生活のしづらさなどに関する調査(全国在宅障害児・者等実態調査)」(厚生労働省)によると、視覚障がい者は全国に約27万人いると推計されています。生まれつきの方もいれば、事故や病気、加齢により後天的に見えなくなる場合など、原因はさまざまです。
視覚障がいというと、目が全く見えない「全盲」を思い浮かべる方も多いと思いますが、実は全盲の方の割合は、視覚障がい者全体の1割ほどです。残りの9割の方は、全く見えない訳ではないものの、見えにくく、治療や矯正をしても日常生活に支障がある状態で、「ロービジョン」と呼ばれます。

■見えにくさの例
見えにくさは個人によって異なります。視野の一部が欠けたり、ものがゆがんで見えたりすることもあります。カンピくんを例にすると、以下のようになります。
(※詳しくは本紙をご覧ください。)
・通常視力(はっきり見える)
・全盲(ぜんもう)(全く見えない)
[ロービジョン]
・視野狭窄(しやきょうさく)(見える範囲がせまい)
・中心暗転(ちゅうしんあんてん)(真ん中が見えない)
・強度近視(きょうどきんし)(ぼやける)
・白濁(はくだく)(白くにごる)
・変視症(へんししょう)(ゆがむ)
・差明(しゅうめい)(まぶしい)

■わたしたちができること
(1)見守る
視覚障がい者の方が使っている「白杖(はくじょう)」は、路面の状況を確認し、障害物にぶつからないようにする機能だけでなく、自身が視覚障がい者であるということを、周囲に知らせる効果もあります。
外出時、白杖を使っている方が近くにいた場合、むやみに声をかける必要はありませんが、ぶつからないように距離をとったり、危険がないか見守っていただければ幸いです。
また、盲導犬と一緒に歩いている場合も同様です。盲導犬はユーザー(視覚障がい者)の身体の一部なので、勝手に触ってはいけません。そして、盲導犬は基本的に人が大好きです。かわいいからと言ってじっと見つめると、「遊んでもらえるかな?」と勘違いをして、“お仕事”に集中できなくなるかもしれません。
本紙のイラストのように、ハーネスをつけている時は“お仕事”中です。視界の片隅に入れて、心の中でそっと「おりこうさんだな」とほめてあげてください。

(2)点字ブロックをふさがない
点字ブロックにはいくつか種類があり、進行方向や危険な場所などの情報を、白杖や足裏の感覚で読み取れるようになっています。物を置かないようにしましょう。

(3)SOSサインに気付く
困っている様子が見られた時は、いきなり身体に触れるのではなく、まずは「何かお手伝いしましょうか?」と声をかけてください。特に、本紙のイラストのように白杖を掲げて持っている場合は、SOSのサインです。なお、目の前に危険が迫っている緊急時には、腕をつかむなどをして、安全確保をお願いします。

相談・問合せ:市障がい児者相談支援センター
【電話】37-9970

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU