獨協医科大学病院が壬生町に開院して昨年で50年が経ちました。
“獨協”は三次救急医療施設として高度な医療体制を備え、壬生町民の生命を守る最後のとりでとしてだけではなく、町と共同で『壬生町健康大学』を開講するなど、町民の健康意識の高揚を図っています。
壬生町民には無くてはならない、身近な存在ですが、実は知らない獨協医科大学病院のことを、隔月連載で紹介しています。
第六回は獨協医科大学病院血液・腫瘍内科今井陽一教授から紹介してもらいます。
◆教えて!今井教授
Q:体の不調があって病院に行くと血液検査をすることがあると思いますが、血液から何がわかりますか。
A:白血球、赤血球、血小板の数の異常があれば、感染症や血液がんなどの可能性を考えてさらに検査を進めます。血液がんが疑われた場合には骨髄検査や画像検査を行い診断します。
Q:なるほど。ありがとうございます。
それでは、血液・腫瘍内科で取り扱っている疾患にはどのようなものがありますか。
A:白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫などの血液がんから貧血、血小板減少症まで、幅広く血液の異常に関わる病気を扱います。当院では、CAR-T細胞療法などの最先端の治療も可能です。
Q:CAR-T細胞療法について詳しく教えてください。
A:当院ではB細胞性の悪性リンパ腫と多発性骨髄腫に対するCAR-T細胞療法を受けることができます。患者さん自身のリンパ球に遺伝子を導入してがん細胞を攻撃できるようにします。これまでの治療法で効果が得られない患者さんにも高い治療効果が期待されます。
Q:これまで、健康のために生活習慣がとても大切であると学びましたが、健康な血液にするには日常生活で何に気を付けたらよいですか。
A:バランスの良い食生活とストレスをためないようにするのが良いと思います。特に、若い女性は鉄分を多くとると貧血を防ぐことができます。
Q:最後に壬生町の印象・好きなところを教えてください。
A:町民の皆さんの明るさと美しい風景が素晴らしいと思います。イチゴの美味しいことにも驚きました。
〔プロフィール〕
今井陽一 東京都出身
H4.3 東京大学医学部医学科卒業
H11.4 東京大学医学部附属病院 血液・腫瘍内科医員
H16.3 米国ハーバード大学医学部(Immune Disease Institute)研究員
R6.4 獨協医科大学血液・腫瘍内科主任教授、輸血部部長
現在に至る
◆おしらせ
肥満症治療センターの開設について
獨協医科大学病院では、令和7年1月1日より「肥満症治療センター」を設置しました。
これまでの経験を通して肥満症治療について熟知した多職種スタッフ(医師、看護師、栄養士、薬剤師、理学療法士)の英知を結集し、一丸となって食事療法、運動療法、行動療法、薬物療法から肥満外科手術まで、包括的な肥満症の治療を実践します。
詳細は、二次元コード(本紙参照)からご覧ください。また、広報みぶ4月号で掲載予定です。
獨協医科大学病院
〒321-0293 北小林880番地
【電話】86-1111(代表)
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