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第76回 二十歳の集い

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栃木県壬生町

1月12日(日)城址公園ホール(壬生中央公民館)大ホールで第76回壬生町二十歳の集いが行われ、296名が参加しました。会場では色鮮やかな和服姿や凜々しいスーツ姿の参加者が互いの近況を報告したり、写真を撮りあったりと久しぶりの再会を楽しんでいました。
本誌裏表紙に当日の様子をカラーで掲載していますので、華やかな写真をぜひご覧ください。

◆二十歳の集い代表者あいさつ
本日は、我々のためにこのような盛大な式を挙行していただき誠にありがとうございます。同じ学び舎で過ごした仲間たちとの久々の再会に嬉しさや懐かしさをかみしめるとともに、月日の経つ早さに驚いているところであります。
さて、思えば5年前、我々の卒業式は異例の状況の中行われました。新型コロナウイルスの感染拡大により日々の生活が次々に制限され、中学卒業までの貴重な2週間も休校という措置によってあっけなく奪われました。県立入試を控える中、仲間とともに勉強に励む機会を失い、卒業式では在校生に見送られることなく思い出の詰まった中学校を去りました。高校に入学しても、何も知らないまま2か月の休校期間、胸を弾ませていた高校の行事も次々に中止や縮小を余儀なくされました。3年生となっても新型コロナウイルスの猛威はとどまるところを知らず、私の所属するバスケットボール部は、コロナウイルスの影響で春の大会の出場を辞退せざるを得ませんでした。
こうして思い返してみると、あの時の悔しさ、やるせなさがふつふつと蘇ってきます。しかし同時に、私はコロナウイルスの制限がほとんどなくなった今をどう生きているのかを考えてしまいます。私は中学の卒業式の答辞で、ある歌の歌詞を紹介しました。
「当たり前が幸せと知った」
これは、その年の南犬飼中学校の卒業生合唱「群青」の歌詞の一つです。答辞の原稿を考える中で、この歌詞が強く私の心に響き、これを紹介するに至りました。あの時は失われた日常が何よりも欲しかった、だからこの歌詞に胸を打たれました。しかし、今の生活を振り返ると、学校に行ける、友達や家族に会える、大好きなバスケットボールができるという当たり前の日々に感謝もせず、それが当然だと思って日々を過ごす自分が思い当たります。コロナ禍で辛い思いをしていた私が、今の私を許すでしょうか。
二十歳という人生の大きな節目を迎えた私には、この壬生町で仲間とともに過ごした時間や、コロナ禍での悔しさを胸に、日々の当たり前に感謝できる謙虚さを持った大人として、これからの未来を生きていく責任があります。力を抜くことは時に必要です。しかし、自由に生きることのできるかけがえのない今を無駄にすることは、決してあってはならないのです。それがなぜなのかは、数年前に何度も悔しい思いをした自分が教えてくれます。我々一同は、心新たに二十歳としての自覚と壬生町をふるさととする誇りを持って、それぞれの選んだ道を一歩一歩大切に歩んでゆくことを、ここにお誓い申し上げます。
最後になりますが、本日の式の挙行にご尽力いただいた方々やご来賓の皆様、そして我々の成長を見守り続けてくれた家族や恩師の先生方に改めて深く感謝するとともに、今後の壬生町のますますの発展をお祈りし、二十歳の集い代表挨拶とさせていただきます。

令和7年1月12日
二十歳の集い参加者代表 田崎 雅洋
※「田崎」の「崎」は環境依存文字のため置き換えています。正式表記は本紙をご覧ください。

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