-市制施行70周年記念 第27回全国竹芸展開催-
■全国竹芸展の開催趣旨
竹林に恵まれた那須地方、特に大田原市は、栃木県文化功労者の故八木澤啓造氏や国指定無形文化財保持者(人間国宝)の故勝城蒼鳳氏、藤沼昇氏(いずれも大田原市名誉市民)を始めとする著名な作家が多く、また、多くの竹芸愛好家が活発な創作活動を展開しており、全国的にも竹工芸の盛んな地域です。
この作品展を通して竹工芸関係者の交流を図るとともに、先人たちの竹工芸の技術と心を後世に伝え、さらなる発展に寄与することを目指しています。
■竹工芸とは
竹は手軽に手に入る材料でありながら、優れた柔軟性、強靭さを持ち、通気性や抗菌性に長けるといった特徴があります。この特徴を生かし、古くは縄文時代から生活の道具が作られ、現在では茶道や華道、インテリアなどに利用されています。
竹工芸は、材料となる「竹ひご」を作るところから始まります。竹は繊維が細かく、いくらでも細く割ることができますが、大変難しい作業になります。「板割り」や「柾割(まさわ)り」といった方法で竹ひごを作り、それを編んで作る「編物」や、編んだものを組み合わせる「組物」といった種類があります。
▽基本的な編み方
・四つ目編み
・六つ目編み
・網代編み
・ござ目編み
▽応用した編み方
・差し四つ目編み
・差し四つ目編み
・差し六つ目編み
・花差し四つ目編み
■制作に使う道具と用途
・鉈(なた)…竹を割る
・切り出しナイフ…面取りや竹ひごの整形
・ノコギリ…竹を切る
・ハサミ…竹ひごを切る
・幅決め…竹ひごの幅を揃える
・厚さ決め…竹ひごの厚さを揃える
・はんだごて…熱で竹を曲げる
・ヒートガン…熱で竹を曲げる
■制作工程
はじめに材料となる「竹ひご」から作り始めます。磨き包丁で竹の表面の皮をはがします。竹を外側から割いていく「板割り」や、竹の中心に向かって割っていく「柾割り」といった方法で竹を割り、「幅決め」、「厚さ決め」を行い、目的のひごの形状にしていきます。最後に面取りをして完了です。
編みについては底から編み始め、立体的に編み上げるための腰立ち編みをし、胴編みに入ります。カゴの形のよっては首編みを行い、最後に縁を仕上げます。
完成までの期間は作品の大きさや色付けの有無で変わりますが、おおむね1か月ほどかかります。
■第27回全国竹芸展
▽展示会(応募のあった全作品を展示)
日時:11月2日(土)~4日(月)9:30~16:00
場所:那須与一伝承館 多目的ホール
▽表彰式
日時:11月4日(月)15:00開始
場所:那須与一伝承館 多目的ホール
▽宇都宮巡回展(応募作品の一部を抜粋して展示)
日時:11月14日(木)~17日(日)9:30~16:00(14日(木)のみ13:00開場)
場所:栃木県総合文化センター 第1ギャラリー
▽入賞作品展(入賞作品のみ展示)
日時:11月20日(水)~令和7年1月9日(木)9:00~17:00
場所:那須与一伝承館 竹のギャラリー
皆さまのご来場お待ちしております。
第26回全国竹芸展最優秀賞受賞作品
『千集編盛籃「風のあしあとII」』
印南克己(栃木県那須塩原市)
問合せ:全国竹芸展実行委員会事務局(文化振興課)[本]4階
【電話】0287‒23‒3129
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