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■記録の限界を求め今日も泳ぎ続ける
9月8日にイスラエルで開催された「世界ジュニア水泳選手権」。男子400m個人メドレーで、松下知之さんが見事、優勝を飾りました。
競泳は、50m・100mなどの距離を種目ごとに定められた泳法で泳ぎ、タイムを競う競技で、国際試合が開催される機会も多く、世界的に人気のあるスポーツの一つです。種⽬は、「⾃由形」「背泳ぎ」「平泳ぎ」「バタフライ」の4つがあり、これらを順番に泳ぐ種目が個⼈メドレーです。
今回、松下さんが出場した世界ジュニア水泳選手権は、18歳以下の競泳選手が集まる国際水泳競技大会です。松下さんは、男子400m個人メドレーで、「4分10秒97」という大会新記録を打ち出しました。
「相手の力が分からないため、自分の力を100%発揮することを心掛けた。相手よりも自分中心で考えて挑んだ」と本大会を振り返ります。
国際大会には、気候や食事など、慣れない海外での生活が伴います。松下さんは、「試合前は普段気にしない小さなことも気になった。しかし、年齢の近い他の日本代表選手たちに支えられ、リラックスすることができた」と笑顔で話します。
1歳のころから、親子プールに連れて行ってもらうなど、幼い頃から水に触れる機会が多かった松下さん。最初は、水に入っていることが楽しいだけでしたが、中学生の頃に大会で初優勝をしてから、勝利をつかみ取る楽しさに気付きました。「目標のタイムを達成した瞬間が気持ち良い。水泳は、記録の限界がないため、追い続ける自分との闘いに胸が高鳴る」と競泳の楽しさを語ります。
普段から試合を意識した練習をする松下さんは、「次の試合までにこの記録を出す」という目標を立てます。その後、目標達成のための小さな目標を立て、努力を続け、着実に目標を達成していきます。常に高みを目指し練習に取り組むことは松下さんの強みであり、成長し続ける理由です。
今後について、「来年3月に行われるパリオリンピックの国内選考会を勝ち抜きたい。そして、パリオリンピックに出場し、メダルを勝ち取りたい」と真剣なまなざしで語ります。
現状に満足しない松下さんは、前人未踏の記録を追い求め、今日も泳ぎ続けます。
■宇都宮南高等学校3年 松下知之(まつしたともゆき)さん
◇プロフィール
世界ジュニア水泳選手権優勝、特別国民体育大会「燃ゆる感動かごしま国体」2冠達成など、国内外の大会に出場し、好成績を残している。
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