本市では、住み慣れた地域で、絆を深めながら支え合うことができる「地域共生社会」の実現に取り組んでいます。
今回は、「地域共生社会」の実現に必要な、地域で支え合う体制づくりを検討する「第2層協議体」を紹介します。
皆さんが住む地域の取り組みを知り、地域づくりに一緒に取り組みましょう。
■第2層協議体の取り組み
本市で推進している地域包括ケアシステム(※1)において、「第1層協議体」では、市域全体に関わる課題の対応を検討し、「第2層協議体」では、地域住民へのアンケート調査などを通して地域課題を明らかにするとともに、「その課題解決に資する取り組み」について情報共有を行いながら、さまざまな団体などが連携して、高齢者などの見守りや居場所づくり・生活支援ボランティアなど、地域で支え合う取り組みを検討・実施しています。
※1「医療」「介護」「介護予防」「住まい」「生活支援」、さらに本市独自に「医療・介護連携」「認知症対策」を加えた7分野を包括的に確保・提供できる仕組みです。
■支え合いの必要性
現在、市民の皆さんが抱える問題は複雑化・複合化する傾向にある他、自然災害の頻発により、避難や復旧、復興時における地域の「支え合い」や「助け合い」が必要とされています。
そのため、本市では、第2層協議体をはじめとした、さまざまな取り組みを通じて、住み慣れた地域で絆を深めながら支え合うことができる「地域共生社会」の実現に取り組んでいます(下の図参照)。
周囲の人とのつながりを大切にし、「支え合い」「助け合い」を全市一体となって進めていきましょう。
※図は本誌またはPDF版でご確認ください。
■さまざまな活動が行われています!第2層協議体の取り組み例 ID:1031448
市内3地区における、第2層協議体の取り組みの一部を紹介します。
皆さんがお住まいの地域でも、より暮らしやすい地域になるよう、さまざまな地域活動が行われています。
地域の支え合いは、自分が住む地域に興味・関心を持つことが第一歩です。
自分が住む地域で、どのような取り組みが行われているのか、確認してみましょう。
1.細谷・上戸祭地区
見守りと生活支援の一体実施
災害時要援護者支援制度名簿の更新を通して、高齢者の現状を把握するとともに、要援護者に対する平常時の見守りを行うことで、見守り体制の強化につなげています。
また、高齢者などを対象とした生活支援ボランティアを通して、地域ぐるみで助け合う意識とつながりの醸成に努めています。
活動を始めて1年になりますが、実際に困り事があっても、業者に頼むほどの事ではない場合は、近所にも頼みづらいのが現状です。
まだ地域の皆さんに生活支援が浸透していませんが、長い時間を掛けてできる範囲で取り組んでいきたいと思います。
細谷・上戸祭地域生活支援協議会会長 髙野恵美子(たかのえみこ)さん
2.東地区
生活支援ボランティア
試行実施を経て、高齢者を対象とした生活支援ボランティア「東にこにこサポートセンター」を9月から始動しました。
また、ボランティアを通して、支援が必要な高齢者と、皆さんがどのような支援を必要としているのかを把握することができました。
支援内容:草むしり、室内掃除、窓拭き、網戸洗いなど。
人は年々歳々すべて平等に年を重ねます。住み慣れた場所で終生住み続けられるなら、人生これ以上幸せなことはありません。
地域の元気な年配者が、それぞれを思いやりつつ助け合うことは大変素敵なことです。
東地区生活支援ボランティア組織会議福祉部会 部会長 岩渕煦美子(いわぶちくみこ)さん
3.石井地区
生活支援ボランティア
自治会未加入者を含む1人または2人暮らし、80・50家庭(※2)などの高齢者の見守り活動や話し相手などの生活支援ボランティア、すべての高齢者が対象の居場所づくり(健康マージャンand(アンド)カフェなど)など、幅広い取り組みを実施しています。
これらの活動を通して、地域住民のお互いさまの精神を広め、地域のつながり(向こう三軒両隣(※3)の心)の醸成を図っています。
年を取って施設へ入ればいいやと思っていても、いざという時、多くの高齢者は戸惑うことが多いと聞きます。
90歳を超える1人暮らしの高齢者と地域ボランティアが昔話に興じる姿を垣間見て、活動をやって良かったと感じます。
石井地区向こう三軒両隣り協議会会長 菊池芳夫(きくちよしお)さん
※2 80代の親が50代の子どもの生活を支えるために、経済的にも精神的にも強い負担を請け負う家庭。
※3 自分の家の向かい側の3軒と左右の2軒の家。親しく交際する近くの家を意味する言葉。
問合せ:地域共生推進室
【電話】632-5327
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