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自治体の皆さまへ

GAP(ギャップ)認証生産者を応援しよう

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栃木県宇都宮市

安全安心な農産物が私たちの食卓に

食品の安全安心における取り組みが世界中で広がっています。本市でも、世界基準の認証を取得し、農産物の生産に取り組んでいる生産者がいます。
この機会に、安全安心な農産物に取り組む生産者の取り組みについて理解を深めてみませんか。

■GAPとは
GAPは、消費者、生産者、環境にとって、「Good(グッド)」な農業(Agricultural(アグリカルチュラル))の取り組み(Practices(プラクティスィーズ))であり、安全安心な農産物を作るため、適正な手順を守ったり、物の管理を行ったりするなど、持続可能な農業を確保する仕組みです。
GAPには、農業者の取り組みを認証する制度があり、今回は、「グローバルGAP」の認証を受けた市内の農業者を紹介します。
市内でGAPの認証を受けている生産者など、詳しくは、市をご覧ください。

■GAPとSDGs(エス・ディ・ジーズ)
GAPの取り組みは、持続可能な農業という観点からSDGsと親和性が高いため、GAPに取り組む生産者を応援することがSDGsへの貢献につながります。

■GAP認証への取り組み
生産者は、「農薬使用前のラベルの確認」「廃棄物の適正な保管・処理」「衛生管理」「労働安全」などに取り組む他、多くの項目をクリアしなければいけません(下の記事参照)。

■GAPのメリット
消費者にとって:
・安全安心な農産物が手に入る。
・異物の混入が防がれている。

環境にとって:
・環境保全に配慮した、持続可能な農業を行う。
・農薬や肥料を正しく使い、土壌汚染を防ぐ。
・さまざまな生物との共生を目指す。

農業者にとって:
・危険な作業を把握して、けがを防ぐ。
・安全な服装や機械の使い方のルールを決める。

■GAP認証に向けた重要な取組事項の一部
農薬使用前のラベルの確認:
・適用作物
・使用量
・希釈倍数

廃棄物の適正な保管・処理
・農薬空容器
・廃ビニール

衛生管理:
・収穫用コンテナやハサミなどの清潔な管理
・ペット、野生動物などの侵入防止

労働安全:
・作業安全のための保護具の着用
・農薬の被ばく防止

~最も基準の厳しい国際水準~
■グローバルGAP認証の生産者を紹介します
◆安全・安心な野菜をお届け「千葉ファーム」
取締役農場長 市村 勇男(いちむら いさお)さん

私たちは市内でホウレンソウを生産しています。グローバルGAPに取り組むようになり、徹底した品質管理ができるようになりました。生産から出荷までの工程で農薬・肥料の使用履歴などの確認を最低3回は行っています。すべてを可視化することで、農産物の追跡が可能になりました。
今までは、経験や勘に頼って栽培していた野菜も、肥料・農薬の管理と併せて、季節・天候も記録することで、農業のマニュアル化が可能になりました。また、消費者の安全・安心という、品質保証のベースを担保できることで、日本全国に出荷し、好評をいただいています。
GAPに取り組んだことで、自分たちの商品の売りである、えぐみと繊維質が少なく、鮮度を長く保つ元気なホウレンソウを安定的に生産できています。
これからも、鮮度の高いホウレンソウを消費者の皆さんへ届けるため、品質にこだわった生産に取り組んでいきたいと思います。

◇主なGAPの取り組み
農産物の適正管理:生産・管理・出荷の各工程で、トリプルチェックを実施。
畑、農園の適正管理:資材や廃棄物を放置しない。

◇出荷・販売情報
県内の大手リゾートホテル、東京都内の飲食店、大手インターネットサイトなど。

◆五感で感じるイチゴを伝えたい「赤羽いちご園」
代表 赤羽 耕一(あかば こういち)さん

GAPに取り組んだきっかけは、イチゴを海外へ輸出したいと思ったからでした(※)。実際にGAPに取り組み、農産物の生産管理体制が変わったことで、自分の畑、農園などを改めて見直すことができました。
GAPの基本は、生産記録、経営改善、教育効果、リスク管理にあります。例えば、畑、農園などでトラブルが発生した際に、記録をさかのぼることで原因を突き止め、対処方法を導き出せます。また、そのトラブルが今後発生しないための対策も検討することができ、効率的な栽培に取り組むことができます。
GAPに取り組んだことで、生産過程や生産物のマイナスの面に気付くことができると同時に、新しいアイデアにもつながります。これからも私たちのモットーである「五感で感じるイチゴ」を消費者の皆さんに届けるために、安全で安心なイチゴ作りに取り組んでいきます。

◇主なGAPの取り組み
畑、農園などの適正管理:毎年、残留農薬検査、土壌分析、水質検査を実施。
スタッフの適正管理:衛生管理、情報共有、教育訓練。

◇販売情報
JAグリーン上河内(下小倉町)、えきの市場(川向町・宇都宮パセオ内)、梵天の湯(今里町)など。

(※)東京2020オリンピック競技大会で使用する農産物は、GAP認証が必要でした。

■トピック
◇GAP認証に必要な主な取り組み
・適切な農薬管理。
・各工程における記録・保存。
・生産体制における衛生管理。
・生産者の安全確保。

GAPの取り組みは、世界で認証されている制度で、2021年に開催された「東京2020オリンピック競技大会」の選手村では、GAP認証を取得していない農産物は使えなかったんだよ。
GAPは世界レベルの安全・安心の基準にもなっているんだ。詳しくは、農林水産省HP(URL1)を見てね。
【URL1】https://www.maff.go.jp/j/seisan/gizyutu/gap/index.html

ID:1027598

問合せ:農林生産流通課
【電話】632-2466

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