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「広報うつのみや+(プラス)」変わる!広がる!!交通未来都市 宇都宮の公共交通(3)

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栃木県宇都宮市

■未来へつながる「交通未来都市」宇都宮へ
早稲田大学 理工学術院教授
森本 章倫(もりもと あきのり)さん

宇都宮大学教授、マサチューセッツ工科大学研究員などを経て、2014年から現職。
日本都市計画学会会長、専門は交通計画、都市計画など。

◇LRTの開業で変わる街の姿
LRTは県央エリアの街を結ぶ、公共交通の基軸となります。東西を結ぶ基幹公共交通ができることにより、NCC(ネットワーク型コンパクトシティ)のうちの、東西ネットワークの一部が完成するのです。
さらに、公共交通の基軸となるLRTに接続するバス路線の新設・増便、その間を地域内交通などで補うことで、LRT沿線だけでなく、市内全体の移動が便利になり市民生活でより多くの有効時間が生まれます。LRTの開業は、市民の暮らし、そして宇都宮のまちが大きく変化するきっかけとなるでしょう。

◇公共交通の発展で広がる私たちのライフスタイル
公共交通の発展により、生活における移動手段が広がり、自動車でも公共交通でも、利用者それぞれがより便利だと思う交通手段を選択できるようになります。自動車でしか行けなかった場所に公共交通で行けるようになるなど、老若男女問わず、誰もが快適に移動できる環境が整備されていくのです。
また、移動環境が整備されると、人の動きが活発になることが期待されます。観光地や街なかが賑わうなど、経済の循環や人の出会い、交流の機会が増えることでしょう。
多くの人が公共交通を利用するようになると、渋滞の緩和や排気ガスによる環境汚染問題の解決にも寄与し、宇都宮市が掲げるスーパースマートシティの3つの社会「地域経済循環社会」「地域共生社会」「脱炭素社会」の実現に向けた大きな1歩につながります。

◇自動車から公共交通利用への意識転換
自動車より公共交通の利用が少しでも便利に感じられる場面では、積極的に公共交通を利用しましょう。1カ月に1回でも構いません。市民全員が1カ月に1回利用することで、利用率が倍増します。利用率が上がれば、サービス向上のために投資できる額が増え、快適な利用環境が整備されます。それに伴い、さらに利用者が増え便数が増加するなど、利便性が高まるというプラスのスパイラルが完成するのです。
市民の皆さんが公共交通利用へ行動を変化させることで、宇都宮の未来を変えることができます。

◇未来へつながる「交通未来都市」宇都宮へ
これまで自動車中心だった街に、公共交通という選択肢が広がり、LRT開業により、沿線や停留場近くに住居を構えるなど、居住地の選択肢も広がります。NCCの魅力は「選択できるまち」であるということです。交通手段も住む場所も選択肢が多様にあり、自分で選ぶことができるまち、それが宇都宮の未来の姿になるのです。
また、既存路線の延伸や改良ではなく、新規にLRTが建設されるのは日本初の事例であり、市内はもとより市外へも新しい都市の未来像を感じさせるなど非常に注目を集めています。
国内ひいては世界で評価される公共交通ネットワークが発展する我がまち宇都宮を誇りに思い、愛着を持ち、誰もが住み続けたいと思うまちとして成長することで、100年先も持続的に発展し続けられる交通未来都市として、次の世代につながっていくでしょう。

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