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「未利用魚(ギョ)ウザ」でつかんだ海なし県の海の宝大賞
作新学院高等学校 魚類・水生生物探究チーム
山本 一慧(やまもと かずあき)さん(3年)
小宮山 泰盛(こみやま たいせい)さん(3年)
岡村 琉生(おかむら るい)さん(3年)
近藤 龍之介(こんどう りゅうのすけ)さん(2年)
矢萩 貴也(やはぎ たかなり)さん(3年)
赤羽 凌泰(あかばね ひろやす)さん(2年)
プロフィール
昨年の秋に開催された「海の宝アカデミックコンテスト2023」で、未利用魚の問題をテーマにその活用方法について研究成果を発表し、最高賞の「海の宝大賞」を受賞。
昨年11月4日、北海道大学函館キャンパスで開催された「海の宝アカデミックコンテスト2023」の頂上コンテスト。
作新学院高等学校トップ英進部に所属する魚類・水生生物探究チームの6人が、最高賞の「海の宝大賞」と「水産学部賞」をダブル受賞しました。6人は、全国から寄せられた273件の応募の中から、10チームによる頂上コンテストに進出し、見事、最高賞に輝きました。
チームのメンバーは、3年生の山本一慧さんが声をかけて集まった、岡村琉生さん、矢萩貴也さん、小宮山泰盛さん、2年生の近藤龍之介さん、赤羽凌泰さんの6人です。自他共に認める魚好きの山本さんは、普段から魚に関する活動がしたいと思っていたところ、同級生と「グループ探究を始めないか」との話しになり、その日のうちに岡村さんを誘い、一緒に活動するメンバーを探し始めました。
単なる魚好きの活動にとどまらず探究学習としての深みをもたせるため、コンテストへの出場を決めた山本さんたちは、県内外の水族館や漁業関係者を訪問していく中で、漁で網にかかってもさまざまな理由で捨てられてしまう未利用魚の問題に着目し、研究テーマに定めました。アンモニア臭が未利用の原因となるサメなどの活用法を検討する中で「宇都宮といえばギョウザだ」と考え、料理が得意な矢萩さんをメンバーに引き入れ、小宮山さんが臭みを消す食品を研究するなど、それぞれの持ち味を生かし、おいしく食べられる「未利用魚ウザ」を完成させて、研究成果をまとめました。
コンテストの結果について山本さんは「書きたいことが多く、発表の資料や原稿をまとめて応募できたのは締め切りの4分前になってしまい、最高賞まで取れるとは思っていなかった」と率直に語ります。
コンテスト終了後、知名度が上昇したこともあり、現在一緒に活動をするメンバーは20人以上になりました。今後の活動について山本さんは「流通経路や加工する場所が課題だが、今は未利用魚ウザの商品化に向けて取り組んでいる。自分が引退しても活動が継続できるよう頑張りたい」と意気込みを語ります。
山本さんたちは、海なし県の県境をも飛び越える生きの良さで、これからも活動を続けます。
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