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栃木県日光市

■腰椎椎間板(ようついついかんばん)ヘルニア

背骨の腰部の椎骨(ついこつ)と椎骨の間でクッションの役割を果たしている軟骨(椎間板)が変性し、組織の一部が飛び出すことを「椎間板ヘルニア」といいます。飛び出した椎間板の一部が付近にある神経を圧迫し、腰や足に激しい痛みやしびれなどの症状を起こします。

発症の原因は、環境要因(姿勢・動作)や、遺伝要因(もともとの体質・骨の形)そして、加齢が関係しています。

椎間板には座る、立ったまま前屈みになるといった姿勢や動作でも、体重の約2・5倍の圧力がかかるといわれ、こうしたことの繰り返しが、椎間板に変性をもたらし、椎間板ヘルニアに発展するものと考えられています。

治療法としては、保存療法と手術療法があり、この病気は自然治癒することもあるため、まずは、保存療法から治療が進められます。保存療法には薬物療法(非ステロイド性消炎鎮痛薬や筋弛緩薬(きんしかんやく)を使って痛みを抑えます)、神経ブロック(激しい痛みを抑えるために局所麻酔薬やステロイド薬を注射し、痛みを和らげます)、理学療法(痛みが落ち着いた後、筋肉を強化するための体操や、専用の器具で身体を牽引(けんいん)します)があり、手術療法は、保存療法を行っても痛みがとれない場合や、足に麻痺がある場合に行われ、排尿・排便障害がある場合には、緊急手術を行うこともあります。手術方法では近年、安全で体への負担の少ない内視鏡手術が増加しています。

腰椎椎間板ヘルニアの予防や再発防止には、体重の増加に気を付け、ストレッチをしたり、筋肉を強化したりすることなどが大切になります。

また、重い物を持ち上げたときや何かの拍子に突然、立っていられない程の腰痛が起こり、さらに足のほうに響くような痛みやしびれを感じる、排尿・排便ができないなどの症状が出現したら、腰椎椎間板ヘルニアの可能性がありますので、整形外科の専門家の診察を受けることをお勧めします。

上都賀郡市北部地区医師会幹事(今市地区)
英静会 森病院
森 亮善(もりりょうぜん)

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