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きらりとちぎ人

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栃木県栃木市

栃木県立栃木農業高等学校3年
農業環境部 部長
田中千春(たなかちはる)さん

第64回日本植物生理学会年会「高校生生物研究発表会」で、特別賞を受賞した栃木農業高等学校農業環境部の部長田中千春さんにお話を伺いました。

■地元とのつながり
特別賞を受賞した研究は、ゆずの実の部分ではなく、皮に含まれる成分『オーラプテン』とその健康効果について。「オーラプテンには、認知症予防や熱中症予防などの効果があって、成熟していない青ゆずの方が、その含有量が多いんです。」と丁寧に説明してくれました。
この研究は、地元の平井町を盛り上げるため栃木農業高校農業環境部が取り組む『ゆずの里PRプロジェクト』の一環としてスタートしました。「40年前に地元の皆さんが、観光振興のために植栽したゆずが、平井町にたくさんあるんです。」と語り、研究にも地元の方々の協力を仰ぎ、一緒にゆずの生育状況の確認や収穫を行っているそうです。
また、地元の飲食店と協力して、ゆずマーマレードを使ったサンドイッチや和菓子なども開発。さらに昨年、栃木県で開催された国体では、ゆずを使ったクッキーやシフォンケーキで、全国からのお客様におもてなしをしました。こうした地元とのつながりなどが評価されて今回の特別賞に至ったのでは、と顧問の先生は振り返ります。

■苦労が実を結び
研究の苦労について田中さんは、「正確な数値を測るための専門的な器具の扱いが難しかったです。」と語りますが、その苦労が実を結び、「研究の結果がついてきて、賞までいただけて周りの皆さんにも喜んでもらえて嬉しいです。」と笑顔で話します。
栃木市の澄んだ空気と、太平山のお団子が好きだと話す田中さん。農業環境部をまとめる部長として、「部員間で意見が食い違ってしまった場合は、お互いの意見をよく聞いて、みんなが納得できる結論になるようにしています。」

■不思議な縁
今後の目標は、「6月に県で研究発表会があるので、それを勝ち抜いて、全国大会に出場して、ゆずの里の知名度を上げたいです。」と力強く話してくれました。
取材がひと通り終わり、緊張も解けた雑談の中で、「自宅にもゆずの木があるんです。」と田中さん。料理の香りづけとして、以前からご家族で親しまれていたそうです。
ゆずとの不思議な縁を感じますね、と伝えると、「そうですね(笑)」と今日一番の笑顔を見せてくれました。

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