Heiva I Tokyo2023 男子13歳~17歳のカテゴリー1位
國學院大學栃木高等学校1年生
寺内颯眞(てらうちそうま)さん
ポリネシア諸島に伝わる伝統舞踊、タヒチアンダンス。その日本最高峰の大会である「Heiva I Tokyo(ヘイヴァイトーキョー)2023」、そして世界大会「‘Ori Tahiti Nui Competitions(オリタヒチヌイコンペティションズ)2023」の15歳~17歳部門に出場し、見事に優勝を果たした寺内颯眞さん(指導者の細川由美子(ほそかわゆみこ)先生も同席)に話を伺いました。
■タヒチアンダンスの魅力
フラダスの原型とも言われるタヒチアンダンス。動きの中にポリネシアの文化が取り込まれ、日本における日本舞踊のようなもの、とのこと。その魅力を寺内さんにお聞きしました。
「タヒチアン(ダンス)の魅力は、観ても踊っても楽しいこと。とにかく会場が盛り上がるし、無我夢中で踊って、笑顔が止まらなくなります。そして、踊りを通じて『自分らしくいられる』ことが大事だと感じています。」
ダンスに見られるポリネシア文化について、細川先生にも伺いました。
「タヒチアンの一つ一つの動きや曲にも『先祖や自然への敬意』が表現されています。例えば、ポリネシアでは『未来は過去から繋がるもの』と言われ、未来を表す振付けでは、前ではなく後ろを向いたりします。ダンスを通じ、他国文化を学ぶ謙虚さを身に着け、人間的にも成長することができます。」
■大会での振付けは即興!?
5歳からフラダンス、7歳からタヒチアンを習い始め、15歳の現在、世界大会までも制した寺内さんですが、技術を磨くために普段はどのような練習をしているのでしょうか。
「吹上公民館で開催しているレッスンのほか、東京のスタジオにも月2回のペースで通っています。それ以外の日も自宅で練習しますが、踊り始めると没頭してしまい、気が付くと2、3時間、あっという間に経過していることもしばしばです。」
ちなみに、大会では事前に使用される曲は公表されません。つまり、参加者達の見事なダンスは全て即興!
「タヒチアンの練習では、まず打楽器の音をよく聞き、体にしみ込ませることが大事。そして基本のステップなどを覚え、リズムに合わせた動きの引き出しを増やしていけば、本番ではフィーリングで踊ることができます。」
■タヒチアンは本当にかっこいい!
寺内さんの目標の一つは、認知度が高いとは言えないタヒチアンを、もっと普及させることだそうです。
「フラダンスなどと混同されることが多いですが、タヒチアンは本当にかっこいいダンス。依頼されればどこでも披露したいと思うし、男子のダンサーがもっと増えたら嬉しいです。」
もう一つの目標は親孝行すること。
「タヒチアンで学んだ『感謝を忘れない気持ち』を一番お世話になっている家族に向けていきたいと思います。」
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