文字サイズ
自治体の皆さまへ

ハートランド(渡良瀬遊水地) 私が案内します Vol.59

42/43

栃木県栃木市

■ハート形の水がめ
大島秀則(おおしまひでのり)さん
山下千尋(やましたちひろ)さん

▽水のスポーツも楽しめる、生活用水の供給基地
ハート形に水をたたえた谷中湖。釣りやカヌー、一昨年の「いちご一会とちぎ国体」ではボート競技なども行われた、市民の憩いの場です。
その南端に建つ貯水池機場の屋上。私、大島秀則(写真上の左)は、利根川上流河川事務所の流域治水課長です。本来の役割は、首都圏に生活用水を供給する貯水池。広さ約4.5平方キロメートル、周囲約9.2km、総貯水容量2,640万立方メートル。ハート形が丸ごと日本初の「平地型ダム」なのです。
眼下に見える水門のポンプを機場内で操作(同下)し、「水がめ」の水位は刻々と変わります。大きく下げるのは年2回。「洪水期」に備えて7~10月は約半分に。年明けから3月末は「干し上げ」(同下の右)。全て放流して底まで日に当て、かび臭などを防ぎます。では、6月初めの今は?満杯から、一気に減らす時期です。日々の調節は、4か所の電光掲示板でお知らせします。
私、山下千尋(同上の右)は技官です。手に持っているのが、谷中湖のダムカード。その「平地型ダム」には、こんなメリットが–。利根川水系のダムの最下流に位置し、水を約5時間で首都圏まで届けられます。集水面積が広く、少ない雨でも安定して貯留します。そして、「治水」の支援も。令和元年台風19号で、遊水地は史上最大の洪水貯留量を記録しました。水位を下げていた谷中湖も貯留増に役立ったのです。
ヨシ原や湖沼、広い空、と様々な舞台を生かし、洪水を貯める治水や利水、陸水空のスポーツ・レジャー、豊かな自然の散策など、多彩な役割が花開く遊水地。これからも皆さまの手でさらに「賢明な利活用」の輪を広げてください。同課は(【電話】0480-52-3958)。

※写真は、本紙またはPDF版をご覧ください。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU