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栃木県栃木市

■栃木市立美術館館長
杉村浩哉(すぎむらひろや)さん
令和4年11月3日に旧栃木市役所本庁舎跡地にて開館した栃木市立美術館の館長を務めている杉村さんにお話を伺いました。

▽人生を変えた出会い
栃木県立美術館で学芸員を務めてきた杉村さんの出身は静岡県。元々、栃木にはゆかりがなかったと言います。「学生時代に栃木県立美術館のデイヴィッド・ナッシュの企画展をみて、イギリスの作家と栃木の職人の技術との融合に感動し、こんな美術館で働きたいと思うようになりました。」その後、学芸員として採用され、36年間勤務しました。そして退職後に、栃木市立美術館の館長への就任依頼を受け、現在に至ります。

▽「らしさ」を生み出す企画展
館長としての仕事は、主に企画展の計画や準備、作品の収集などがあるそうです。限られた予算の中でどのような企画展を行い、どんな作品を展示するか検討し、他の美術館から作品を借りるための交渉なども行います。「新しい美術館は、開館から数年間のうちに、どんな企画展を行うかで、館としてのブランドイメージやカラーが出来上がります。栃木市らしさが出せるような企画展を意識しています。」
また、作品を借りる際には、通常は館の実績をもとに交渉を行いますが、栃木市立美術館はまだ実績も少ないため、杉村さん自身の経験や実績をもとに交渉を行うことも多いと言います。「新しい美術館ならではの大変な部分ではありますが、それがやりがいでもあります。」と笑顔で話します。
「現在企画展を行っている清水登之をはじめ、栃木市ゆかりの作家は数多くいます。その点は栃木市の大きな強みなので、多くの方に知ってもらえるようにアピールしていきたいです。」

▽みんなで作り上げる美術館
美術館の運営において、杉村さんが大切にしているのは『雰囲気作り』。「美術館の仕事は学芸員だけでなく、事務職員やその他多くの方が協力し合って成り立っています。そのため、誰でも意見を出しやすい雰囲気作りが重要です。事務職員が提案した『浮世絵ヨガ』というイベントも好評をいただきました。」と嬉しそうに話します。
また、「美術館は職員だけで作っていくものではありません。市内外問わず多くの方に美術館を使ってもらって、楽しんでもらって、一緒に育ててもらう。みんなで素晴らしい美術館を作っていきたいです。こじんまりとしているけれども『大きな』美術館を目指しています。」と将来のビジョンを語ってくれました。

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