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自治体の皆さまへ

あの日あのころ 第423回

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栃木県真岡市

■近藤彰雨(こんどうしょうう)さん(上大沼在住・75歳)
お囃子の奏でる音色とともに次代へ繋ぐ地域の輪

私は昭和23年に生まれました。幼い頃からお祭りが大好きで、お祭りの時期になると、自身もわくわくしながら、洗面器の後ろを叩いてお囃子のまねをしていました。また、大沼地区の山倉大六天王神社(やまくらだいろくてんおうじんしゃ)のお祭りでは、露店が立ち並び、お囃子が演奏されるなどして、多くの人々でにぎわっていたのをよく覚えています。
そんな大好きなお祭りでしたが、約30年くらい地域で開催されない時期が続きました。その後昭和50年ごろ、地域で神輿を出そうという話がありました。「神輿が出るならお囃子がないと!」と思い立ち、上三川町の師匠に教わりながら、地区の仲間と「両大沼お囃子保存会」を結成。練習を重ね、自身がデザインした法被を皆で着て、中村八幡宮例大祭や地区の夏・秋祭りでお囃子を披露しました。さらに、活動の場を広げ、関東のお囃子大会「第4回関東郷土芸能お囃子大会」に出場。仕事の傍ら、仲間と欠かさずに練習を積み重ねた結果、銀賞を受賞しました。とてもうれしかったですね。また、一番の思い出と言えば、東京の堀切菖蒲園でお囃子の演奏をしたことです。今では考えられませんが、大胴(おおど)(大太鼓)やつけ(小太鼓)などの楽器を仲間と担ぎながら電車で移動しました(笑)。
併せて、後世にも地域のお囃子文化を伝えていきたいという思いから、子どもお囃子会の活動を始めました。現在は各種お祭りなど、並木町の子どもお囃子会に応援をいただき、活動しています。約48年続けています。週1回の練習では、叩き方の基礎が身に付くよう、子どもたち一人一人に合わせて工夫しながら教えています。子どもが上達した姿を見ると、私自身もうれしく励みになっていますね。これまで70人以上の子どもたちに教えましたが、一度お囃子から離れても、時々練習に来てくれることもあるので楽しいです。これからも地域の伝統を守るために活動を続けたいと思います。

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