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自治体の皆さまへ

あの日あのころ 第425回

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栃木県真岡市

■水沼満津江(みずぬまみつえ)さん(寺内在住・84歳)
異文化の魅力に触れながら巡る旅はとても楽しいです

私は昭和14年に益子町(旧田野村)で生まれました。当時は戦時下のため、きょうだい4人がが、離れ離れに住んでいました。ある日、自転車屋を営んでいた父のもとへ赤紙(召集令状)が届き、父が軍隊として召集されることになりました。出征の日、当時は軍歌を歌い送り出す風習があり、私はこれまでの父とのさまざまな思い出を振り返りながら心を込めて軍歌を歌い、益子駅で父を見送りました。今でもその軍歌を歌うと、当時の光景が頭に浮かびます。そんな戦争の影響を受けていた幼少期でした。
その後、結婚して真岡へ嫁ぎ、2人の子どもにも恵まれ、家事・子育て・仕事と忙しくも充実した日々を過ごしていました。昭和39年4月、旅行目的でのパスポート取得が自由にできるようになり、旅行好きの私も海外旅行への関心が高まっていました。私は思い切って家族へ海外旅行へ行きたいことを伝えると、家族は受け入れてくれて、初めて友人とハワイへ行きました。その時の思い出といえば、ホテルのエレベーターで偶然仲良くなった若いアメリカ人女性に持参していた浴衣を着せ、プレゼントしたことですね。言葉は通じなくても、表情やジェスチャーで海外の人々とコミュニケーションを取る楽しさを実感した出来事でした。さらに、ヨーロッパ周遊ツアーが当たる日東紅茶のクイズに応募したら、まさかの当選。イギリス、フランス、イタリアなどの国々を2週間かけて巡りました。とても貴重な体験でしたね。振り返ると、忙しい中でもこうして好きなことを楽しめたのは、家族の理解があったからであると感謝しています。
現在は、ひ孫の子育てを手伝いながら過ごしており、成長が楽しみです。これからも人とのつながりや交流を大切にしながら笑顔で過ごしていきたいと思います。

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