第6回庁舎整備検討委員会を開催 新庁舎の候補地が3箇所に絞り込まれました
本号では、これまでに庁舎整備ニュースレターでお伝えしたことも含め、第1回から第6回までの委員会での検討内容を振り返りながら、候補地が3箇所に絞り込まれた検討のプロセスをお伝えします。
◆第1回 現庁舎の現状および新庁舎整備の必要性
現庁舎の現状や課題を再認識したうえで、新庁舎の整備の必要性について議論し、理解を深めました。
□現庁舎の課題
烏山庁舎と南那須庁舎は、耐震性の不足により震度6を超える大地震の際、倒壊または崩落する危険性が高い。
□なぜ、新築が必要?
現庁舎の改修・補修補強では、耐震化の確実性がないなど、十分な課題解決が困難。また、改修したとしても、近い将来には、新築建て替えが必要。
▽確認した内容
・「防災」および「まちづくり」の拠点となる庁舎整備は、その他公共施設との複合化を視野に新築整備することが望ましい。
・数十年先の未来を見据えた「新たなまちづくり」と連携した一体的な庁舎整備が重要である。
◆第2回 今後の庁舎方式のあり方等
第1回委員会での確認事項を踏まえ、「今後の庁舎方式のあり方」等の検討を行いました。
□今後の庁舎方式
合併以降、暫定的に採用していた「分庁方式」は多くの弊害がある。
□庁舎整備の場所
都市機能との連携、効率性、交通アクセスを考慮する必要がある。
□地域の窓口サービス機能
住民の利便性への配慮や、有事の際にも機能する必要がある。
▽確認した内容
・原則、1箇所に庁舎を集約する本庁方式が望ましい。
・新本庁舎は、烏山地区に新築で整備することが望ましい。
・南那須地区には、地域の窓口サービス機能を配置することが望ましい。
・烏山庁舎および南那須庁舎は、本庁舎移転後に解体撤去し、跡地を有効活用することが望ましい。
・保健福祉センターは、今後も利活用し、窓口サービス機能と避難所機能を兼ねた運用が望ましい。
・水道庁舎は、本庁舎へ集約するか、現在の場所で存続させるか、引き続き検討する。
◆第3回 水道庁舎の利活用 新庁舎の規模の想定
第2回委員会での確認事項を踏まえ、水道庁舎の利活用を再整理したほか、保健福祉センターの活用方法を踏まえ、新庁舎の規模について検討を行いました。
□水道庁舎の利活用を再整理
庁舎が離れていてもWeb会議を活用し災害対策本部との連携が可能。安定した水の供給を図るためにも、浸水対策が必要。
□保健福祉センターの活用方法
南那須地区における窓口サービス機能を設置するとともに、本庁舎になくても別な場所で運営が可能で、市民サービスへの影響が少ない組織として、教育委員会を配置することが効率的。
▽確認した内容
・水道庁舎は、浸水対策を含む改修を行ったうえで、今後も現在の場所で存続させていくことが望ましい。
・新庁舎の規模は、保健福祉センターを最大限利用した案(延べ床面積概ね5,700平方メートル)が望ましい。
・駐車場面積は、災害対策本部に参集する職員分の駐車スペースを含め再度シミュレーションする。
◆第4回 駐車場面積の再想定
第3回委員会での確認事項を踏まえ、駐車場面積を再シミュレーションし、再算定しました。
□駐車場面積
非常時の迅速な対応を見据え、来庁者用駐車場は、災害対策本部に参集する職員分の駐車スペースを確保する必要がある。
▽確認した内容
・駐車場面積は、4,000平方メートルとすることが望ましい。
・職員駐車場は、近接敷地の利活用も視野に、基本構想とは別に検討することが望ましい。
・必要敷地面積は、2階建てで7,535平方メートル、3階建てで6,490平方メートルとすることが望ましい。
◆第4回〜第6回 新庁舎の候補地の選定
第4回委員会では、事務局が抽出した9箇所の候補地について、客観的な基準による評価(1次評価)を行い5箇所に絞り込み、現地調査を行うこととしました。なお、委員から1箇所の候補地の追加提案があり、第5回委員会で検討することとしました。
第5回委員会では、委員から追加提案のあった1箇所について1次評価を行った結果、現地調査の対象に加えることとしました。計6箇所の候補地について現地調査を行い、各候補地の状況把握を行いました。
第6回委員会では、6箇所の候補地について、「総合計画との整合」「利便性」等の項目についての各委員の知見による評価(2次評価)を行い、3箇所の候補地を選定しました。
次ページでは、候補地選定のプロセスについてお伝えします。
※第4回〜第6回の委員会は、非公開で開催しました。その理由は、新庁舎の候補地は民有地を含んでおり、個人情報保護に配慮する必要があり、また、各委員の自由闊達(かったつ)な意見交換を担保する必要があるためです。
財源は、庁舎整備基金や市有施設整備基金をはじめ、令和4年度末時点で「40億円+α」を確保しています。
※+αとは、合併特例債(約10億円)、財政調整基金(約27億円)を指します。
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