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自治体の皆さまへ

5回乗らないと、烏山線廃線!?

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栃木県那須烏山市

令和5年4月に開業100周年を迎えたJR烏山線。市や関係団体では、令和5年度から1年をとおして開業100周年を祝う様々な取り組みを実施してきました。
また、令和6年はアキュム導入から10周年であり、お祝いのイベントの開催も検討しています。
しかし、JR烏山線を存続させるためには、今後の利用向上が不可欠です。JR烏山線の現状を知り、今できることを考えてみませんか?

◆烏山線の現状と課題
JR烏山線の平均通過人員(1日1キロメートルあたりの平均輸送量)は平成14年以降2,000人を下回っており、令和4年には過去最低の1,120人となりました。[グラフ1]
国では、平均通過人員が1,000人未満などの路線について、存続やバス運行への転換などを検討する協議会を地域ごとに設け、3年以内に結論を出す方針を示しており、平均通過人員は非常に重要な指標のひとつです。

≪ポイント1≫栃木県内唯一「利用の少ない線区」
令和4年8月、JR東日本は、新型コロナウイルス感染症流行などによる経営状況の厳しさや地方交通線を取り巻く問題を踏まえ、平均通過人員が2,000人未満の、利用者が少ない地方路線の経営状況を公表し、栃木県内では唯一、JR烏山線が該当しました。

◆通学利用者から考える
JR烏山線の平均通過人員の減少は、沿線自治体の人口減少や自動車の普及、列車通学高校生の減少が大きな原因であると推察でき、その中でも通学利用者数は大きな割合を占めています。
過去の経過からも、平成20年に男女共学化の推進として烏山高校と烏山女子高校を統合した際には、生徒定員の減少に伴い、平均通過人員が242人(人/日)減少しました。
JR東日本の推計によると、令和17年までに通学利用者が34%減少し、平均通過人員は838人(人/日)となる見込みだと示されました。[グラフ2]

◆存続の鍵は「烏山線利用」
この減少を防ぐためには、令和17年の15歳〜64歳(生産年齢人口)の市民が烏山〜宇都宮駅間を年間4.2回往復利用する必要があります。
今回JR東日本の示す推計値では通学利用者に目を向けていますが、通学利用者の減少のほかにも沿線自治体の人口減少など、JR烏山線を取り巻く環境は非常に厳しい状況です。様々な要因により、令和17年より早く平均通過人員1,000人を下回る可能性もあり、さらなる利用向上への取り組みが不可欠です。
JR烏山線をより持続可能な路線にするために、一人ひとりが年間5回以上往復利用しましょう。

◆「乗って残そう!烏山線」
JR烏山線を未来へつないでいくために、市では関係機関と連携しながら様々な取り組みを実施していきます。
しかし、最も必要なのは私たち一人ひとりが「自分ごと」として関心を寄せ、1回でも多く「利用すること」です。
お買い物やレジャー、通勤などで日頃からJR烏山線に乗車してみましょう。

◆「未来へつなぐJR烏山線」~利用向上への取り組み~
▽通学定期券購入費補助金
JR烏山線を利用して烏山高校およびその他の小中高等学校などに通学する児童・生徒の保護者に対し、定期券購入費のうちJR烏山線区間に係る費用の一部(4分の1の額)を補助します。
対象:
・市内在住→市内外の高等学校等へ通学
・市外在住→市内の高等学校等へ通学
詳細は市ホームページをご覧ください。

▽乗って残そう烏山線!未来へつなぐ助成金
JR烏山線を3人以上で利用した場合、JR烏山線区間分の運賃の全額を助成します。
また、受験生を応援するため、高校・大学入試や、高校などが開催する見学会への移動でも利用できます。
対象:那須烏山市在住の人
詳細は市ホームページをご覧ください。

▽意見・提案募集
JR烏山線の利活用について、沿線地域のまちづくりやプロモーションなど様々な観点からの意見・提案を募集します。
対象:
・那須烏山市在住の人
・那須烏山市に通勤・通学している人
・JR烏山線に関心のある人
詳細は市ホームページをご覧ください。

▽JR烏山線100周年記念特設サイト
特設サイトには、JR烏山線の歴史や皆さんから寄せられた「からせんの思い出エピソード」などを掲載しています。

▽交通ガイドブック
JR烏山線をはじめとする市内公共交通などをまとめたガイドブックを作成しました。まちづくり課窓口などで配布しますので、ぜひ、ご覧ください。

▽プロモーション動画
シティプロモーションの一環として地域おこし協力隊の武田隊員が作成した動画が公開されています。
市公式YouTube再生リスト「JR烏山線」をご覧ください。

≪ポイント2≫誰にだって「自分ごと」
もし、JR烏山線が無くなってしまったら…。高齢になり運転免許証を返納したとき、病気やケガで急に運転できなくなったとき、子どもが通学に利用したくなったときなど、「今は自分で運転できるから関係ない」と思っていても、いつか自家用車以外の移動手段が必要になるときがくるかもしれません。
将来を考えると、誰しも「自分ごと」に思えませんか?

≪ポイント3≫乗って守る。わたしたちにできること。
JR烏山線をはじめとする公共交通は、皆さんが「利用すること」で支えることができます。今は自分に関係ないと思っても、「いつか自分が必要になったとき」に、「今必要としている誰かのため」に、まずは一人ひとりが「乗ってみる」。
一人ひとりの心がけや行動が、JR烏山線を存続させ、更には将来の地域を支えることにつながります。

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