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那須の歴史再発見!

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栃木県那須町

■那須町と近現代の人々 vol.20
8月号は、昭和天皇の初めての那須行啓について紹介します。
那須町は那須御用邸が存在することから「ロイヤルリゾート」とも呼ばれています。しかし、昭和天皇が初めて現在の那須町域を訪れてから、今年が100年目の節目の年であることは、ほとんどの町民・県民が知らないことかと思います。
大正12年8月5日、葉山御用邸で御静養中であった摂政宮(せっしょうのみや)(後の昭和天皇)は、逗子駅から汽車に乗り、西那須野駅に到着すると、松方別邸に宿泊しました。この日から摂政宮は松方別邸に9泊しています。松方別邸では愛馬「山吹号」で乗馬を楽しんだといいます。
摂政宮が初めて那須を行啓したのは8月7日のことでした。この日は、ヘルメット帽に赤い靴、白い背広にステッキ姿だったといいます。松方別邸を出発後、10時過ぎに最初の目的地である那須村高久の愛宕山へ赴き「明治天皇御野立所」見学と松の植樹を行いました。この場所は、明治42年に実施された陸軍特別大演習で明治天皇が統監した場所です。
その後11時に新那須温泉山楽に到着すると大勢の村民や三井徳宝(『広報那須』令和4年10月号掲載)から歓迎を受け、那須野が原の景色を眺めながら昼食をとりました。この景色を気に入ったことから那須御用邸の建設に至ったといわれています。
午後、摂政宮は那須温泉神社を参拝し、境内に五葉松を植樹しました。現在もこの五葉松の姿を見る事ができます。その後殺生石を見学し、湖月園で休憩され松方別邸へ戻られました。またこの行啓の際、地元産のお盆2組と鮎が献上されたといい、行啓が終了すると三井徳宝、那須郡長・紫田四郎、那須村長・渡辺渡が松方別邸を訪問しお礼を申し上げたといいます。
那須御用邸設置の契機となった那須行啓。この出来事がなければ観光地・那須の現在の姿はなかったかもしれません。この日は那須町にとって歴史を変えた大きな1日だったといえるでしょう。
(肖像画は個人より提供いただいた。左写真は那須温泉神社にある摂政宮(昭和天皇)お手植えの松)
※詳しくは、本紙またはPDF版28ページを参照してください。

問合せ:那須歴史探訪館
【電話】74-7007

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