つながる、ひろがる まる博ものがたり

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鹿沼まるごと博物館の活動や、鹿沼の自然や歴史・文化にまつわるホットな話題を紹介します。

■第15回　出土木製品を後世に残す
発掘調査で出土した遺物の中には、発掘後に「保存処理」をしないと元の形を保てないものがあります。新庁舎整備に伴う鹿沼城跡発掘調査で「障子堀」から出土した漆器や下駄などの木製品がそれに該当します。
出土した木製品は非常にもろい状態で、内部に大量の水分を含んでおり、そのまま乾燥させてしまうと、収縮や割れが生じ、原形が失われてしまいます。変形を防ぎ、強度を保つには、木製品に含まれる水分を樹脂などに置き換えて固める保存処理が必要になります。
鹿沼城跡の木製品はまだ保存処理前です。乾燥しないように水漬け状態にして、現在、仮保管しています。日々状態を観察しながら、右下の写真のように表面のクリーニング作業や水替えを行っています。貴重な木製品を後世に残すため、こうした地道な作業を続けています。
今年度のまるごと博物館企画展は、鹿沼城をテーマにして開催します。この企画展では、普段見ることのできない「保存処理」前の水漬け状態の木製品も展示する予定です。ぜひご期待ください。
文化課　課長補佐　永岡弘章

◆まるごと博物館からのお知らせ
(1)第9回企画展「鹿沼城」
日時：令和6年2月4日～25日
※詳しくは、広報かぬま1月号でお知らせします。
(2)令和5年度市民学芸員養成講座の開講
「お知らせ」欄17ページをご覧ください。

問合せ：文化課文化財係
【電話】62-1172