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つながる、ひろがる まる博ものがたり

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栃木県鹿沼市

鹿沼まるごと博物館の活動や、鹿沼の自然や歴史・文化にまつわるホットな話題を紹介します。

■第18回~水戸の殿様〝鹿沼〟を詠む~
上の写真は、今から181年前、日光に向かう途中の水戸藩主徳川斉昭(とくがわなりあき)が鹿沼宿の本陣の小襖に書いた歌です。

鹿沼にてよめる まこも(真菰)草 さは(沢)に生たる かくれぬま(隠れ沼) 鹿よりほかに とふひと(訪う人)もなし
此処の産なりとて宿の主より麻を贈けれハ 誰もしれ あさ(麻)よりもまた たミくさ(民草)は 直きこヽろ(心)に おふへき(生うべき)物と

一首目は〝鹿沼〟の地名について。斉昭は鹿沼に到着した直後、「なぜ鹿沼というのか?」とお供を通じて聞きました。聞かれた人は、「城の辺りの沼から鹿が出たからと俗に言います。沼の跡はありますが、草が茂ってよく見えません。」と答えました。そのため、少し寂しい歌になっています。
二首目は献上された麻にちなんで、真っすぐ成長する麻と素直な民の様子をかけて称賛します。
実はこの書、長く行方不明で昨年の調査で再発見されました。9年前の企画展では、専用の葵の紋が付いた桐箱だけを展示しました。今年の第10回企画展「Re-Create」では、この書のような新たに見つかった文化財や、これまでの企画展で反響の大きかった展示品が一堂に会します。どうぞご期待ください。

文化課主任主事 堀野 周平

■まるごと博物館からのお知らせ
(1)自然はともだち展
日時:7月21日(日)~8月4日(日)
※詳しくは20ページのお知らせをご覧ください。
(2)第10回企画展「Re-Create」
日時:12月7日(土)~22日(日)

※詳しくは本紙をご覧ください。

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