11・12月の休診日:毎週日曜・月曜、11/3(金)、11/23(木)、
12/29(金)~12/31(日)※年末の休診日
■感染症が疑われる方への訪問の仕方8つのポイント
病院長:並木宏文
今年度に入り、コロナ禍で途絶えていた人流が、以前のように戻ってきました。一方で、インフルエンザウイルスとの向き合い方がわからなくなっている方も多いのではないでしょうか。私たちの、新型コロナやインフルエンザを含めた感染対策の目標の一つは、人と人とのつながりと節度ある社会を継続することだと思います。
現時点で、コロナウイルス感染症、インフルエンザ感染症による感染者は増え続けています。感染者の増加の要因はさまざまですが、島内の医療機関は疲弊している状況があります。私たち医療者がマンパワーを確保し、病気を持つ方々にもケアを集中させるためには、島民の皆さまの協力が必要不可欠となります。
皆さまには、軽症者による深夜・早朝の受診はしないといった節度を保った受診行動や、発熱前後はイベントへの参加を見合わせるなどといった感染対策の意識を今一度高めていただきたいと考えています。
皆さまはこれからも、様々な感染症に適応するにあたり、感染症が疑われる方の自宅に訪問する機会が昨年以上に増えてくると予想されます。その場合、どのようなことに注意して訪問すればよいでしょうか。以下に、皆さまが生活を送る中での8のポイントを提示します。
(1)「緊急性がある訪問」であることを確認する。
(2)緊急性の有無がわからない場合は相談できる人(例:感染対策関係機関、等)に緊急性を確認する。
(3)電話・電子メール等で対応できないかを確認する。まずは上記(1)~(3)の確認が重要になります。
訪問することになれば、マスクを着用した上で、
(4)そこに住む家族全員が濃厚接触者であるとして接する必要があります。
(5)訪問前には、充分な換気と密にならない工夫を依頼して下さい。
(6)玄関で感染する可能性もあるため、ドアを開ける前からマスク着用など感染対策をしてください。(玄関も生活空間の一部であるため、感染対策が必要です。)
(7)訪問時には不要なものは持ち込まず、また中から外へは持ち出さないで下さい。
(8)訪問後は不要な寄り道をすることは避けて下さい。
帰宅後はこれまで通り手洗い・うがいをお願いいたします。
なお、上記の対応に不安や迷いがある場合は、原則、訪問を控えるか上記(2)にも示しましたが、どなたかに相談してください。
これからも、すべての島民が地域で安心して生活を送ることを目指した発信を継続していきます。
■「“感情コントロール力”を育む~親子編~」公立久米島病院
小児科 渡邉幸
これまで子どもの感情コントロールを育てる方法をお話ししてきましたが、いざ実践となるとなかなか難しいものです。初めは穏やかに対応していても、子どもがいつまでも感情を爆発させていると、段々と親も感情的になってしまいます。そして、ひとたび親が感情的になってしまうと、子どもは「大好きな親が自分を嫌いになる!」という危機感から、さらに感情が不安定となって制御できなくなり、最終的に傷つけあったり、ひいては虐待につながってしまうこともあります。
家庭内でそのような感情のぶつけ合いを避けるために、色々な工夫ができますが、今日はセーブザチルドレンでもおすすめの「気持ちカード」についてご紹介します。
1.準備:「怒り」「悲しい」「怖い」など、ネガティブな感情の絵カードを作成しておきます。
2.カードの提示:家庭内で誰かが感情的になっている時に、他の人が気持ちカードを出し、その人の感情に気づかせて、落ち着いて「話し合う」ことをお互いに思い出すようにします。
3.話し合い:まず、「何が起きたのか」を子どもの視点で話してもらいます。互いの言い分がありますが、まずは相手の意見にしっかり耳を傾けます。次に、今どんな「気持ち」なのかを言葉にするように勧めます。「腹が立ったの?」など気持ちを振り返る手伝いをしてあげます。最後に、今後どうしたら良いか、同じことがまた起きた時どうしたらいいかを子どもと一緒に「話し合い」ます。
親の感情が爆発している時にもこのカードはとても有効です。子どもが気持ちカードを出したら、親は一旦落ち着いて嫌な気持ちを表現し、そのあとで親子で話し合う、というルールをあらかじめ決めておくことが大事です。
「怒り」も「悲しみ」も心にとって必要だから湧いてくる感情です。「泣いちゃだめ」「怒っちゃダメ」ではなく、「悲しかったんだね」「がっかりしているんだ」と気持ちに気づき、互いにその感情を認めることが、親子の感情コントロールの大きな一歩となります。
今回の内容も、セーブ・ザ・チルドレン香港が製作した動画(【URL】https://www.savechildren.or.jp/lp/kosodate/)を参考にしています。ぜひご覧になってみてください。
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