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自治体の皆さまへ

公立久米島病院だより

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沖縄県久米島町

7・8月の休診日:毎週日曜・月曜、7/18(火)、8/11(金)

■はじめての離島診療 
内科 坂本 勇志
7月になりじめじめとした梅雨も明け、夏本番も迫っていますが、みなさまお身体の調子はいかがでしょうか?
4月より浦添総合病院救急科より公立久米島病院に赴任しました坂本勇志と申します。こちらでは救急および内科の診療に従事させていただいております。出身は山梨県ですがハンガリーのペーチ大学を卒業、その後は茨城県で3年間勤務を経て、救急診療を学ぶことと美しい海を求めて沖縄に移住してまいりました。離島診療は経験がありませんでしたが、離島から民間機ときにはドクターヘリなどで搬送されてくる患者様を診療する中で患者様の普段の生活の様子がみえないことから離島での生活や診療に興味が芽生え、自ら志願して参りました。実際久米島にきてみると、本島とは異なり私の思い浮かべた、美しい海やサトウキビ、それに優しい人々とまさに沖縄のイメージ通りでした。来てみないと分からないこともたくさんありました。
また夏本番を迎え、この時期は熱中症や、夏バテにも気を付けていきたい時期です。いつもより多めに水分や休憩をとる、着替えをこまめにするなど、工夫をお願いいたします。体調に気になる変化があれば無理をしないことが大切です。そして救急外来では、待ち時間がながくなること、せっかく受診したのに専門科の先生がいないため頻回に受診をおねがいすることもあります。日頃から皆様には、診療にご協力いただき感謝いたします。
最後になりますが、はじめての離島診療をここ久米島で迎えられたことを嬉しく思います。このような素晴らしい環境で私自身生活また仕事の機会をいただいたことに日々感謝しております。今後も微力ながら島に医療にかかわることができればと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

■「『起立性調節障害』を知っていますか?」
公立久米島病院 小児科 渡邉 幸
起立性調節障害」(Orthostatic Dysregulation:以下OD)とは自律神経の機能障害で、起立時に脳や上半身への血流が低下することで、「朝起きれない」「だるい」などの症状が起きる疾患です。体が成長する思春期に見られることが多く、中学生の10%が起こすと言われています。
《ODはどんな症状があるの?》

人は寝ている姿勢から立ち上がった時、自律神経のすばやい働きで下半身の血管が収縮し、上半身の血流が保たれます。ODの人は起立後に下半身の血管をうまく収縮させることができず、上半身の血流が減ってしまうことが原因で、上のような症状を起こします。暑い時期は症状が悪化しやすいため、これからの時期は特に要注意です。

《どのように診断するの?》
診断のためには病院で「起立検査」を行います。検査は症状の出やすい午前中に行います。まず10分間ベットで横になった状態で血圧と脈拍を測ります。その後、起立し続けて1分後~10分後までの血圧・脈拍を測定し、その間に症状が出ないか確認します。

《ODにはどんな種類があるの?》
1)起立後「血圧が下がる」タイプ
起立直後に血圧が下がるタイプと、起立後5分以上経過してから徐々に下がるタイプがあります。症状としては、起立後のめまい、全校朝会や入浴後の失神などで比較的気づきやすいです。
2)起立後「脈拍が上がる」タイプ
起立時に脈拍が著しく上がるタイプです。このタイプは朝起きれない、動悸、頭痛などの症状として現れますが、失神やめまいは起こしにくいためODと気づかれにくいです。
ODの症状は本人にとってはとても辛いものですが、傍目にはわかりずらく、起立検査をして初めて診断につながります。対処法を知ること、周囲の理解を得ることは何より大事ですので、上記のリストが3つ以上当てはまり、困っている方がいたら、ぜひ一度小児科外来でご相談ください。具体的な対処法や治療については次回お話ししたいと思います。

【電話】985-5555
受付時間:
午前8時30分~11時
午後1時~4時

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